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東京都、ユニ・チャームらと「使用済み紙おむつ」のリサイクル。燃料にも

東京都は、「使用済み紙おむつのリサイクル推進に向けた実証事業」において、ユニ・チャームとスーパーフェイズを事業者に選定。使用済み紙おむつを回収し、燃料化する実証実験を行なう。

ユニ・チャームは、「効率的な収集・運搬手法」モデルの事業者に採用。東京都の各自治体・企業・団体と協業し、回収事業を行なう。

ユニ・チャームは、2015年より使用済み紙おむつを再資源化するプロジェクトを開始し、2016年12月からは鹿児島県志布志市や大崎町とともに実証実験を行なってきた。実証実験を通じて、パルプ等を衛生物品に利用可能なレベルまで再生する技術の確立、洗浄・分離時に使用する処理水まで再利用した「総循環型モデル」を推進している。

総循環型モデルでは、使用済み紙おむつの分別方法や分別回収に行き着くまでの事業計画が重要とし、都内自治体の協力を得て、高齢者施設・保育園等で使用済み紙おむつの分別を行ない、回収会社とともに分別回収の実証実験を開始する。

スーパー・フェイズは、「SFDシステムによる使用済紙おむつの燃料化事業」として、使用済み紙おむつのリサイクル設備を設置・運用。

紙おむつ燃料化装置(SFDシステム)を、東京都の荏原病院の敷地内に設置し、同医療機関から排出される使用済み紙おむつからペレット化した固形燃料を生成し、廃棄物の減量化や資源有効利用等の効果を検証する。

使用済み紙おむつは、水分を吸うことで嵩を増すため、廃棄処理に大きな負担となっている。環境省の調査では、2015年度の一般廃棄物に占める紙おむつの割合は4.3~4.8%、年間で約191~210万トンに対して、2030年度の予測では、一般廃棄物に占める紙おむつの割合は6.6~7.1%、年間で約241~261万トンと、さらに増加することが見込まれている。