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「台風10号への備えは4日までに」週末 沖縄・奄美・九州上陸の恐れ
2020年9月3日 19:30
気象庁によると、特別警戒級の勢力を持つ台風10号は、5日から7日にかけ、沖縄地方、奄美地方、九州に接近する恐れがあるという。台風が接近する地域では、記録的な大雨・暴風・高波・高潮となる可能性があり、最大級の警戒が必要とし、明日4日(金)までに台風への備えを終わらせるよう呼びかけている。
台風10号は、3日15時現在、日本の南にあり西北西に進んでいる。今後、次第に北よりに進路を変え、特別警報級の勢力まで発達し、5日から6日にかけて沖縄地方に接近する見込み。その後も特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、6日から7日にかけて奄美地方から九州に接近または上陸する恐れがある。
特に、南大島から奄美大島にかけて移動する5日から6日は最も勢力が強くなり、中心気圧は915hPa、風速55m/sを予想。その後も特別警報級の勢力を維持したまま九州に上陸する可能性がある。
各地の見通し(3日15時時点)は下記の通り。
- 沖縄地方
4日は風が強まり、海上では大しけ。5日から6日は暴風や猛烈なしけ、警報級の大雨、高潮のおそれがある - 奄美地方、九州南部、九州北部地方
5日は、海上では大しけとなる所があり、6日から7日は暴風や猛烈なしけ、警報級の大雨、高潮のおそれがある。なお、奄美地方では5日は風が強くなるとみられる - 四国地方から伊豆諸島
6日から7日は警報級の高波、四国・中国地方では暴風や高潮のおそれがあり、太平洋側を中心に4日から7日にかけて警報級の大雨のおそれがある
同庁では、台風の接近にともない、大雨による河川の増水・氾濫や、台風接近による高潮が予想されるため、市町村が作成している洪水ハザードマップなどを確認し、浸水の可能性や避難場所などを確認しておくほか、暴風により移動ができなくなる前に、早めの避難を推奨している。また、九州などではダムの「事前放流」を実施する予定で、見た目の天候にとらわれず、できるだけ河川内には留まらない、立ち入らないよう呼びかけている。
被害影響長期化に備えを
日本気象協会も3日、台風10号に関する注意喚起を行なっている。昨年、千葉県に上陸して大きな被害をもたらした台風15号と同等の最大瞬間風速50m/s以上が予測されることから、交通機関の寸断、物流ストップ、停電と、それらの被害影響の長期化の恐れがあるとし、広い範囲で最悪を想定した警戒が必要としている。
台風は事前の予報よりも早めに接近する場合や、急に進路が変わる可能性があることから、事前の準備、避難の際は下記の4点について注意して行動してほしいという。
- 給油や電源の確保、非常食の確保
- ハザードマップなどによる周辺地域の危険箇所・避難場所を確認
- 最新の台風情報や避難情報のチェック
- 避難の際、ウィルス感染対策に配慮