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国交省、ハザードマップに5万超の「大規模盛土造成地」。災害リスク把握に

三浦半島付近で大規模盛土造成地を表示

国土交通省は、洪水浸水想定や土砂災害警戒区域等を重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」において、3月までに全ての市区町村で公表を行なった51,306カ所の「大規模盛土造成地」の情報提供を開始した。

重ねるハザードマップでは、これまでの大規模地震発生時において滑動崩落等の被害が発生した盛土造成地の実態を踏まえて、谷や沢を埋めたり、傾斜地盤上に盛土した大規模盛土造成地の概ねの位置を示す。安全性の確認が必要な盛土造成地を示したものであり、直ちに危険性のある盛土造成地を示したものではないという。

大規模盛土造成地の解説

大規模盛土造成地マップについては、3月までに全ての市区町村で公表。51,306カ所、約10万ヘクタールの盛土造成地の存在が明らかになり、また地方公共団体の居住誘導区域内には全体の24.2%に当たる12,428カ所の大規模盛土造成地が存在することが判明したという。

重ねるハザードマップでの提供においては、全国の市区町村で様々な縮尺により整備されていた大規模盛土造成地マップを、わかりやすくするため、1/25,000相当の精度まで表示可能とした。

大規模盛土造成地は直ちに危険な土地ではないものの、土砂災害や浸水想定などのハザード情報と重ねて閲覧することで、身近な地域の災害リスク情報などが把握できるとしている。

三浦半島付近で大規模盛土造成地と土砂災害を重ねて表示

国土交通省では今後、地方公共団体に対し、防災指針に宅地防災対策を位置付けることや事業制度の活用を通じて、優先的に居住誘導区域内の対策に取り組むよう促していく。

大規模盛土造成地の安全性確保のフロー