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セコム、バーチャル警備システムで検温。マスク未装着者に着用促す

セコムは、「バーチャル警備システム」による発熱者対応の実証実験を、セコム本社内で実施。バーチャルキャラクターによる、来訪者に対する体温チェックやマスク着用のお願いを行なう。期間は6月1日から5日。

バーチャル警備システムは、常駐警備員の業務の一部を、ディスプレイ一体型ミラー上に3Dモデルとして表示した「バーチャル警備員」が提供するというもの。警戒監視、受付や、緊急対応などに対処する。2021年の実用化目標。

バーチャル警備システム

今回の実証実験は、緊急事態宣言の解除に伴うオフィスビルへの来訪者の増加を見据えた取り組み。バーチャル警備システムの新たな応用として、バーチャル警備員と熱画像カメラを連携させて、来訪者の体温チェックと誘導、マスク未装着者への着用のお願いを行なう。

発熱状態にある来訪者を入館前に確認できることから、感染拡大を未然に防ぐ効果を見込む。また、常駐警備員が直接体温チェックを行なう場合に比べて、来訪者・警備員双方の感染リスクを低減できる。

具体的には、1階エントランスを、来訪者・退館者の動線に分け、来訪者動線上に熱画像カメラと連携したバーチャル警備員を配置。来訪者の体温を熱画像カメラが測定し、専用モニターに体温を表示。バーチャル警備員が来訪者に体温を確認するよう案内する。

さらにバーチャル警備員は、来訪者が平熱の場合は入館を、発熱状態(37.5℃以上)の場合は再測定エリアの非接触体温計で再検温するよう案内。再検温の結果、平熱の場合は入館を、発熱状態の場合は訪問先に連絡の上、帰るよう案内する。

また、1回目の検温の際、マスク未着用の来訪者には、バーチャル警備員がマスクを着用するよう促す。

実証実験における通信は、NTTドコモの5Gネットワークを使用。有線ネットワークの敷設にコストがかかる場所でも、高速大容量、低遅延な無線通信により、バーチャル警備システムが活用できることを合わせて実証する。

バーチャル警備員のキャラクターデザインはディー・エヌ・エーが担当、バーチャル警備員の投影にはAGCのディスプレイ一体型ミラーを使用している。