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10万円の給付金で教育や文化・スポーツ、医療支援。ヤフーらが寄付プロジェクト

5月1日からスタートした、日本に住む人に一律10万円を給付する「特別定額給付金」。この給付金を資金支援を必要とする産業に寄付する「コロナ給付金寄付プロジェクト」が5月8日からスタートした。

公益財団法人パブリックリソース財団、ヤフー、「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクらによって設立されたコロナ給付金寄付実行委員会が展開する。寄付サイトでは、(1)医療、(2)福祉・教育・子ども、(3)文化・芸術・スポーツ、(4)経営困難に追い込まれた中小企業など、テーマを選んで寄付できる。

寄付サイトは、ヤフーとトラストバンクがそれぞれ開設し、パブリックリソース財団の協力のもと運営される。給付金の受給者は、寄付をしたいテーマ(産業)を選んで寄付額を入力し、クレジットカード決済で寄付する。また、パブリックリソースが発行する寄付金受領証明書を活用することで、確定申告時に寄付金控除を受けられる。

なお、ヤフーのサイトではTポイントでも寄付が行なえる。100円単位で寄付が可能だが、寄付金受領証明書を希望する場合は、3,000円以上からとなる。

サイトでは、パブリックリソースが4分野毎に基金を立ち上げ、資金支援を必要とする個人、任意団体、非営利法人、医療機関、中小企業(個人事業主を含む)を公募。各テーマに精通した専門家・有識者が審査委員となり、寄付先となる個人や団体・企業等を選考する。

対象テーマ

医療分野

新型コロナウイルス感染症患者の治療に取り組む医療機関に対するマスク・ガウンなどの防御用品、人工呼吸器などの医療器具、治療に取り組む人件費等

福祉・教育・子ども分野

介護施設、障害者施設、学校、保育所、学童保育、学習支援団体、DV防止団体、生活困窮者支援団体等に対するコロナウイルス感染症予防対策、または、感染症の予防策の影響により困難に直面する人を助ける事業、または、将来の事業再開に向けて進める準備活動等

文化・芸術・スポーツ分野

感染症拡大防止のために中止・閉鎖に追い込まれた芸術、文化、スポーツ活動の担い手、施設、事業者(ライブハウスや演芸場、スポーツジムを含む)に対するオンラインでのパフォーマンスの実施などの現在の代替的活動の支援、将来の事業再開に向けて進める準備活動等

経営困難に追い込まれた中小企業分

感染症拡大防止のために営業自粛・休業に追い込まれた、飲食店、宿泊施設等の中小企業に対する当該中小企業における、女性、若もの、障害者の雇用継続、将来の事業再開に向けて進める雇用継続の準備活動等

同プロジェクトでは、寄付という助け合いのムーブメントを醸成するとともに、新型コロナウイルスにより甚大な被害を受けている産業、企業、団体、個人を救う一助となることを目指すとしている。

発起人のNPO法人ドットジェイピー 理事長 佐藤大吾氏は、特別定額給付金の方針が発表された直後から「寄付したいが、どこに寄付していいかわからない」という声があがっていたことから、このサイトを計画。4分野から支援したいものを選んで寄付できることなどを説明した。

また、給付方法が申請方式のため、「給付金の受け取りを放棄しようと考えている人もいるかもしれない。ただ、放棄するのであれば、100円でも寄付に回してほしい」とコメント。一方で、「10万円全額寄付してとは毛頭考えていないし、寄付しないというのはけしからんというつもりも全く無い。変な同調圧力を出すようなことはしたくない。支援を求める人に思いを届けてほしい」と語った。