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家とくらしの“Life as a Service”を目指し、シャープらが実証実験
2020年3月23日 15:48
日立キャピタルと、旭化成ホームズ、シャープは、くらしに関するさまざまなサービスを包括した「Life as a Service」モデルの構築をめざして、実証協働実施契約を締結した。IoTとAIを活用し、世代ごとのライフステージに合わせたくらしのトータルサービスをサブスクリプション(定額制)で提供することを目的に、4月より住まいのIoT化実証実験を開始する。
実証実験は、STEP1として、社宅にIoT機器を設置し、協力会社のサブスクリプションサービスなどを提供。単身者、DEWKs(共働きで子育てをしている夫婦)、シニアなど、ライフステージの進行とともに変化する住まいや生活に合わせた新たな循環型サービスモデルの構築を目指す。
具体的には、期間は4月からの半年もしくは1年間で、参加者は日立キャピタルが募集した自社の単身社員10名。居住建物は賃貸住宅「へーベルメゾン」(間取りは1K、1DK、1LDK)。
対応機器は、赤外線リモコンやスマートロック、体組成計、人感センサー、空気清浄機などで、シャープのほか、子会社のAIoTクラウドやSHARP COCOROLIFEの他、日立製作所やオムロンヘルスケア、エムティーアイ、KDDIらが協力する。サービスは食宅、宅配受取、睡眠サポート・睡眠連動サービス、カーシェアなど。
取得するデータは、入居者による生活データ(食事、車、睡眠など)。
実証実験参加企業および機器・サービスの一覧
赤外線リモコン、睡眠センサー、開閉センサー(温湿度センサー内蔵)、人感センサー(温湿度センサー内蔵)、ネットワークカメラ、玄関スマートロック、体重体組成計、サーキットメータ、ウェアラブル、空気清浄機、自動調理鍋、オーブンレンジ、ロボットクリーナ
食宅サービス、宅配受取サービス、睡眠サポート・睡眠連動サービス、カーシェアサービス、見守りサービス、スマートIoTライフサービス(宅外操作、シーン連動など)、電子取扱説明書サービス、動画配信サービス、玄関ロックスマート化サービス、家事代行
世代・年代ごとの生活情報やニーズを把握するため、STEP1では参加者を単身者に限定し、賃貸住宅を実証の舞台に設定。入居者のサービス利用状況など、各社が連携して取得した生活データについて、AI技術を活用して分析し、より単身者層の属性に沿ったサービスメニューへの拡充を図る。また、入居者自身が健康など生活に関わる情報を見える化するツールも提供し、働き方改革を推進する企業に適した単身者向けサービスパッケージの創出を実現する。
2020年度後半には、STEP2として、生活者の対象をDEWKs世帯、シニア世帯に広げ、住まいも戸建住宅へと拡大。ライフスタイルの変化に合わせたくらしのトータルサービスの検証を行なう。また、イエナカ(住宅)のデータ・サービス連携にとどめず、マチナカ(街全体)の流通・交通インフラと連携していく。