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シチズン、盲学校とつくった視覚障がい者対応腕時計
2020年2月6日 07:30
シチズン時計は、企画・開発の段階からあらゆる使用者と一緒に商品を考えていくインクルーシブデザインの考え方を取り入れた視覚障がい者対応腕時計「AC2200-55E」を3月19日より発売する。価格は14,000円(消費税非課税対象商品)。発売にあわせ、同製品100本をタイの盲学校へ寄贈する。
AC2200-55Eは、障がいの有無にかかわらず、あらゆる人が快適に使えるよう、健常者だけでなく視覚障がいを持つ人、弱視の人など、使用を想定される人が企画・開発段階から関わるというインクルーシブデザインの考え方を取り入れた腕時計。
開発には、タイ・ロッブリー県にあるロッブリー複合視覚障がい者学校の在校生や教職員の意見を取り入れ、実用性やデザインの向上を図ったという。
実際に視覚障がいを持つ人のアドバイスを取り入れ、時分針の形状を判読しやすくするために長短を明確にしている。合わせて、時針用の凸部を内側に、分針用を外側に配置。弱視の人も判読しやすいよう、黒文字板にはイエローのインデックスを組み合わせている。
プレーンなデザインの上蓋(ガラス部)や直接指で触れる文字板には、指紋や凸部を目立たせないようにするためマット加工を施している。カジュアルなフォントを組み合わせることでタウンユースできるデザインに仕上げたとしている。
バンドは自身で調節可能なフリーアジャスト構造を採用。中留め部にはバンドが意図せず抜けることがないようリベットを配している。
外形寸法は34.9×7.5mm(外径×厚さ)。ケース、バンドはステンレススチール製。ガラスはクリスタルガラス。電池式。非防水。
シチズンでは、1960年に国産で初めて視覚障がい者対応の腕時計「シチズン・シャイン」を発売。タイやメキシコ、アルゼンチンを始めとした世界29カ国の目の不自由な人々や、国内の盲学校高等部の在籍者、インド視覚障がい者協会などへ、シチズン・シャインを寄贈する取り組みを続けてきたという。