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PFNと気象研究所、竜巻検知手法の開発へ協力

竜巻検知技術のイメージ。気象レーダーで観測したドップラー速度データから、竜巻をもたらす可能性がある渦巻状パターンを深層学習を用いて検出する。

Preferred Networks(PFN)は、気象庁気象研究所が実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の契約先として、その中核技術となる夏季の竜巻探知技術の開発を開始した。

夏季の竜巻は、活発な対流を起こす積乱雲により発生するため、周囲に見られる複雑な風向きのパターンから、小さなエリアで局地的に発生する竜巻渦を正確に自動検出することは、これまで困難だった。PFNは気象研究所より、全国各地に設置する気象レーダーで観測したドップラー速度データの提供を受け、どの地点で竜巻が発生しているか、深層学習を用いて正確かつ自動的に検出する新たな手法を開発する。

近年の日本では、年間の竜巻発生確認数が20件を超える年が増加。自然災害リスクを減らすためにも、素早く的確に竜巻をとらえ危険を回避する気象予測情報が重要であるという。PFNは、鉄道をはじめとした高速交通など、突風の影響を受けやすい様々な分野に迅速に情報提供することで、安全性向上が期待できるとしている。

年間の台風発生件数(気象庁より)