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キングジム、155言語対応のポータブル翻訳機「ワールドスピーク HYP10」

キングジムは、世界155言語に対応し、オフライン翻訳も可能なポータブル翻訳機「ワールドスピーク HYP10」を、12月6日に発売する。価格は26,000円から56,000円。

ワールドスピーク HYP10は、キングジムが展開するワールドスピークシリーズの新モデル。同シリーズはHYP10のほかに、据え置きタイプの対話型翻訳機「HYK100」(148,000円/2台入り)をラインアップしている。

HYP10は、本体の会話ボタンを押して本体に向かって話すと、翻訳結果が画面に表示されると同時に、音声で聞くことも可能。翻訳する言語の選択は、本体中央下部の「マジックホームボタン」を押して、「言語、日本語と英語」などと話しかけることで設定できる。

対応する言語の数は、オンライン翻訳では155言語、オフライン翻訳では17言語。オンライン翻訳の際は、Googleやマイクロソフトなど複数の翻訳エンジンから、自動で各言語に最適な翻訳エンジンを選択して翻訳される。

翻訳した内容は履歴に残るほか、よく使うフレーズなどをお気に入りに登録し、本体に話しかけることなく、呼び出すことができる。お気に入り登録の上限は50件。

履歴画面

バッテリーはリチウムイオンバッテリーで、最大約30時間の使用が可能。連続待ち受け時間は約110時間。充電時間は約3.5時間。

ラインアップは本体のみのほか、国内専用SIMカードつきとグローバル対応SIMカードつきを用意。SIMカードつきの場合、通信方法は無線LANとモバイルデータ通信から選択できる。国内の通信には、ソフトバンク回線を利用する。また機能面では、テザリング機能を搭載している。

外形寸法は約59×109×18mm(幅×高さ×奥行き)、重さは123g。画面は2.4インチ・240×320ドットタッチパネル。インターフェイスは充電端子として使用するUSB2.0(microBタイプ)のほか、外部マイク入力、外部音声出力(3.5mm 4極ジャック)。

iPhone 7とのサイズ比較

発表会に登壇したキングジム 常務取締役 開発本部長 亀田登信氏によれば、「対話型で翻訳機の市場に参入したが、導入したお客様に導入理由を聞くと、増え続ける訪日外国人や日本在住の外国人に対して、相手の言語でコミュニケーションを取れる人材の確保が困難だからという話が、特に地方都市で多かった」という。

同時に「屋外や現場で翻訳機を使いたいことがあるので、手軽に持ち運べるものがほしいという声があったため、ポータブルタイプの翻訳機をラインアップに追加した」と、投入の背景を説明した。

亀田登信氏

また、キングジム 商品開発部 高尾正利氏は、利用シーンについて、「据え置き型のHYK100は主に窓口業務を想定していたが、HYP10では百貨店やショップなどの立ちながらの接客、観光施設や神社仏閣、テーマパークなどの屋外での使用、および海外出張先などの持ち運びをメインとしたシーンを想定している」と紹介。さらに「ネイティブ発音の学習ツールとしても使用できる」と述べた。

高尾正利氏

価格は、本体のみのHYP10が26,000円、国内専用SIMカードつきの「HYP10-J48」が56,000円、グローバル対応SIMつき(通信容量1GB:翻訳可能時間約35時間相当)の「HYP10-G1」が36,000円、グローバル対応SIMつき(同3GB:約105時間相当)の「HYP10-G3」が51,000円。HYP10-J48のモバイルデータ通信容量は無制限。

SIMつきのモバイルデータ通信利用期限は2年間。容量を使い切るなどしても、データ通信プランの再購入や、SIMカードの差し替え、無線LAN通信での使用が可能。ただし他社SIMカードを利用の場合は、通信に関するサポート対象外。

メインは法人利用によるビジネス向けだが、家電量販店などにおいて個人向けにも販売される。