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メルペイ50%還元は「インパクト」と「使ってみたい」が狙い。竹下通りジャック
2019年4月26日 20:19
メルペイが4月26日から5月6日の大型連休の期間、「ニッポンのゴールデンウィークまるっと半額ポイント還元!キャンペーン」を実施する。このキャンペーンではメルペイでの決済金額の半額分をポイントで還元、さらにセブン-イレブンではこれが70%還元になるという大型キャンペーンだ。
これにあわせて同社では、東京・原宿の竹下通りで「竹下メルペイ通りキャンペーン」も同期間実施する。これは竹下通り商店会と共同で、商店会の約80店にメルペイ決済を導入するほか、人気の4店で割引などのキャンペーンも行ない、商店会では新たな顧客獲得、メルペイにとっては利用者の拡大を図る。
今回、キャンペーンに参加する4店のうちの「マリオンクレープ」「TOTTI CANDY FACTORY」と、メルペイの担当者を取材した。
メルペイは、銀行口座からの残高チャージに加えて、フリマアプリのメルカリの売上を残高として設定できる決済サービス。コード決済とタッチ決済のiDの2種類に対応する。売上を残高として利用できるため、特にメルカリユーザーにとって利便性の高い決済サービスとなっている。
「メルカリのコアである30代未満のお客様に少しでもキャッシュレスのきっかけになれば」(メルペイ マーケティンググループマネージャー 山代真啓氏)という観点から、若者の多い竹下通りでのキャンペーンに繋がった、という。このキャンペーンの反応を見て、全国の商店街などとのコラボレーションも考えたいという。
今回の半額分のポイント還元キャンペーンは、経済産業省らによる「キャッシュレス・ウィーク」を受けてのもの。多くの人にキャッシュレスを体験してもらいたいという政府の意図を受けて、インパクトがあって使ってみたいと思わせるキャンペーンを狙ったことで、50%という大きな還元率になったという。
「100万人の登録ユーザーを獲得し、少し手応えがある」という山代氏。登録ユーザーの実際の利用をさらに促す意味でも、大型キャンペーンで利用者拡大を図りたい考えだ。
「竹下メルペイ通りキャンペーン」自体は5月6日までだが、メルペイを導入した各店は、キャンペーン後もメルペイの利用は継続する。
ちなみに、今回の半額分ポイント還元キャンペーンは、景品表示法の総付景品に当たるのではという指摘もあったが、「景品には当たらない」(山代氏)とし、20%以上の還元でも問題ないとの認識を示した。
実際にメルペイを導入した店舗の声として、マリオンクレープを運営するアリオンの営業本部課長・小岩井秀一氏は、「レジの作業がスムーズになり、現金管理が簡素化される。お客様が現金を数えたりする手間がなくなり、スタッフも現金を触らないので衛生的」とメリットを挙げる。
その中でも一番大きいメリットとして、「メルカリユーザーとマリオンクレープのお客様層が合致しているので、それにともなう集客に期待している」(小岩井氏)という。
この客層の合致による集客力は、TOTTI CANDY FACTORY原宿店の店舗責任者の齋藤氏も同意する。レインボーわたあめで話題となった同店は、若い女性客が多かったが、メルカリユーザーとして多い主婦層に訴求できるのではと予測する。
どちらも1日1,000人規模の来店客があり、今までは現金のみだった。メルペイのコード決済は手数料が1.5%かかるが、メルペイ導入の効果で新規客が増加し、手数料を上回る集客を期待しているという。
竹下通りは外国人観光客も多く、外国のガイドブックに掲載されているというマリオンクレープもTOTTI CANDY FACTORYも、外国人客がひっきりなしに訪れている。クレジットカードを利用したいという客も多いそうで、メルペイの効果を検証しつつ、他のキャッシュレス決済への対応も検討していきたいとしている。