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LINE Payの本人確認がスマホと身分証だけで可能に。顔認証技術を活用

LINE Payは、顔認証を使ったオンライン本人確認(e-KYC)技術を実用化。モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」において、5月初旬より、「LINE」内で本人確認が可能な「LINE Pay かんたん本人確認」の提供を開始する。

LINE Payでは、ユーザーに対し、本人確認前の「LINE Cash」(前払式支払手段)、本人確認完了後の「LINE Money」(資金移動業)という2種類のアカウントを提供。本人確認が完了することで、アカウント残高のチャージ上限額が10万円から100万円に拡大。また、LINEの友だちへの送金、銀行口座やATMへの出金が可能になる。

これまでは、本人確認を行なうにはサービス内で銀行口座を連携する必要があり、LINE Payから各金融機関のウェブサイトにページ移動し、各銀行のセキュリティポリシーに準じた情報の入力を行なう必要があった。

銀行口座連携による確認は、アカウント残高の入出金がスムーズにできるようになるという利点がある一方で、ユーザーが利用する金融機関によって本人確認に掛かる時間や手間に差が生じるなどの課題もあったとしている。

LINE Pay かんたん本人確認では、犯罪収益移転防止法に基づく、顔認証を使ったオンライン本人確認(e-KYC)技術を実用化。

LINEアプリ内から必要情報を入力のうえ身分証の撮影データをアップロードし、指示に沿ってスマートフォンのカメラで身分証と自分の顔を撮影することで、送信された情報をもとにLINE Pay側で本人確認書類と照合。最短で数分ほどで確認が完了するという。

LINE Pay かんたん本人確認 利用方法

対応する身分証は、運転免許証、運転経歴証明書、日本国政府発行のパスポート、在留カード、特別永住者証明書、マイナンバーカード。

オンライン本人確認(e-KYC)の実現にあたっては、NEC提供の本人確認サービス「Digital KYC」を採用。Digital KYCは、犯罪収益移転防止法改正や生体認証の標準規格「FIDO」に準拠し、なりすまし対策もされているものだという。

また、LINE Pay かんたん本人確認の開始と同時に、郵送での本人確認にも対応。サービス内から手続きを行なうと、登録した住所に簡易書留ではがきが送付され、はがきの受け取りをもって本人確認が完了となる。

これらのサービス追加により、ユーザーは本人確認の方法を、銀行口座連携、LINE Pay かんたん本人確認、郵送の3種類から選択できるようになった。