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日本橋室町三井タワーが竣工。「COREDO室町テラス」は9月27日オープン

日本橋室町三丁目地区市街地再開発組合と三井不動産により建設が進められていた「日本橋室町三井タワー」が、3月28日に竣工。また、商業施設「COREDO(コレド)室町テラス」のグランドオープンが9月27日に決定した。

日本橋室町三井タワー

所在地は東京都中央区日本橋室町三丁目。事業名称は「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業 A地区」。

三井不動産は、江戸時代に五街道の起点として経済・文化の中心として栄えた日本橋にかつての賑わいを取り戻そうと、官・民・地域一体となって「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに「日本橋再生計画」を推進。日本橋室町三井タワーは、日本橋再生計画第2ステージの旗艦プロジェクトとなる大規模複合ビルで、日本橋エリアのグローバル化に寄与するという。

日本橋室町三井タワーの延床面積は約168,000m2。地上26階、地下3階建てで、最高高さは約140m。

中央通り、江戸通りの角に位置する日本橋室町三井タワーは、地下歩道を通じ、東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅、JR横須賀線・総武快速線「新日本橋」駅に直結。

また東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅、JR中央線・山手線・京浜東北線「神田」駅、JR各線「東京」駅より各徒歩10分以内と日本橋・神田・東京駅周辺エリアの3つの賑わいの中心に位置し、日本橋エリアの核を北へ広げ、神田・東京駅周辺エリアと日本橋をつなぐ新たな拠点としている。

エリアロケーション

日本橋室町三井タワーでは、オフィスを「働く場」としてだけでなく、「充実したビジネスライフ実現の場」であるとし、5階から6階の共用スペースにて、テナント企業向け会員制施設・サービス「mot. 三井のオフィス for Tomorrow/Mitsui Office for Tomorrow」を、日本橋髙島屋三井ビルディングに続く第2弾として、6月より順次提供する。

5階には、カフェを併設したテナント企業専用無料ラウンジ「mot. Park & Cafe」と、テナント企業専用貸会議室・個室「mot. Conference」、「mot. Personal」を設置。ラウンジに併設するカフェには、1948年に日本橋で創業したコーヒーロースター「ミカドコーヒー」の直営喫茶店舗の出店が決定している。

カフェスペース イメージ(左)、スカイテラス イメージ(右)

6階には、心身ともに健康な働き方をサポートする施設として「mot. Fitness」、「(仮称)mot. Member's Lounge」を設置。フィットネスエリアでは充実した台数、種類を揃えたマシンエリアやスタジオを、ラウンジエリアでは仮眠室、医療機関などと提携したプログラム等を用意している。

三井不動産入居スペースの専有部執務室への入り口扉およびエレベーターホールのセキュリティゲートには顔認証技術を活用した入退セキュリティを導入。なりすましやカードの貸し借りによる不正入場を防止しセキュリティを強化。カード紛失のリスクや再発行にかかる運用コストを削減する。

三井不動産入居スペースではその他にも、エレベーターの待ち時間の改善を目的としたエレベーター行先階予約システムや、トイレエリアの快適性向上のため、サーカディアン照明の理論を活用した光と音の演出、輻射空調システムの試験導入など、ICTや最先端の技術を利用した取り組みも実施している。

また、日本で初めての取り組みとして、開発区域内だけでなく区域外の既存オフィスビルや商業施設等の日本橋室町周辺地域に対して「電気」と「熱」を供給するエネルギープラントを設置。プラントには、高効率のコジェネレーションシステムを中心とする発電施設と地域冷暖房施設を設置し、電力・熱ともに複数の供給経路を確保。需要量に応じて各装置を稼働させ、必要十分な電力と熱を効率よく供給するという。

供給先は延床面積100万m2におよび、築90年を迎える重要文化財の三井本館も含まれ、多くの既存ビルがBCP対応できるという。

電気、熱の供給エリアイメージ

耐震装置は、鹿島建設が開発した最新の制震オイルダンパーHiDAX-Rを導入。震度7までの大地震をカバーするとともに、頻度の高い震度4から5クラスの地震や長周期地震動等に高い効果を発揮するとしている。

9月27日にオープンが決まった「COREDO室町テラス」には、日本初出店2店舗、関東初出店5店舗、商業施設初出店10店舗、新業態10店舗を含む、飲食や雑貨、書籍などを扱う31店舗が出店。

1階は大屋根広場の賑わいを演出する「広場ゾーン」と、中央通り・江戸通り・日銀通りそれぞれの通りと対応した特色ある3つのゾーン「中央通りゾーン」「江戸通りゾーン」「パサージュゾーン」の、全4ゾーンから構成。人々が憩い集うくつろぎの空間を提供するとしている。

1階 広場からつながる憩いと集いのフロア

2階にはメインテナント「誠品生活日本橋」が出店。台湾・中国・香港で40店舗以上を展開する「誠品生活」の日本1号店となる。「Books, and Everything in Between.(本と暮らしの間に)」をコンセプトに、書籍ゾーン、文具・雑貨ゾーン、ライフスタイル体験型の物販・ワークショップゾーン、レストラン・食物販ゾーンを構成するという。運営は有隣堂。

「誠品生活台中中友店」の様子(左)、「誠品生活蘇州」の様子(右)

地下1階は「三越前」駅、「新日本橋」駅地下歩道と直結。ちょい飲みからディナーまで、多様な夜の楽しみ方を提供する飲食店舗を中心に、モーニング、ランチ、テイクアウト、二次会等のワーカーニーズにも対応可能な飲食ゾーンを展開する。

地下1階 飲食フロアイメージ