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顔パスでホテル出迎えやキャッシュレス決済。NEC、顔認証でIoTおもてなし

NECは、南紀白浜エアポート、白浜館、フィッシャーマンなどとともに、観光客やビジネス客の満足度向上や空港の安全・保安対策の高度化を目的とし、顔認証を活用した「IoTおもてなしサービス実証」を行なう。期間は、2019年1月14日から8月末までを予定。

NECは、顔認証技術を用いて、地域の玄関口である空港で顔情報とクレジットカードなどの情報を登録し、一つの共通IDとして利用できる環境を提供するために、機材提供やシステム構築、運用などを行なうとしている。

また、外部サーバーを必要とせずに高速なAI処理を実現し、デバイス管理サービス Arm Pelion Device Managementにより安全に運用管理された「NEC AI Accelerator」を新たに開発。顔検出エンジンを搭載して本実証に使用する。

実証の流れは、まず始めに、自宅スマートフォンのWebブラウザまたは和歌山県・南紀白浜空港の到着階にあるQRコードから、顔情報とクレジットカード情報などを登録。

登録完了後、ホテル(SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE)や商業施設(フィッシャーマンズ・ワーフ白浜)、オフィスなどに設置されたカメラから顔情報を検出。登録された個人を特定し、空港での案内、各種出迎え業務や、ホテルの客室の解錠に対応する。さらに商業施設や飲食店利用時の決済などが自動で行なえる手ぶらショッピングなど、利便性を高めて、観光客の満足度向上を目指すとしている。

また、属性推定実験(性別/年齢層)や移動経路分析実験のマーケティング分析も実施。ホテルや空港での観光案内など、効果的なキャンペーンやデジタルサイネージ広告に利用するという。

さらに、空港内の保安エリアへの逆流防止分析も実施。安全・保安対策の高度化を通じた空港運営の生産性向上を目指すとしている。

実証期間中は、おもてなし機能や安全・保安機能を順次強化する予定。

和歌山県・南紀白浜空港では、20年後に現在の3倍となる30万人の旅客数達成を目指して、地域全体のIoT先進化を含むおもてなし拡充による利用者満足度の向上や、IoTを活用した空港運営の生産性向上などに取り組んでいる。