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NECのAI技術で製鉄所の安全をサポート。大量の作業者画像を深層学習
2018年12月12日 12:22
JFEスチール、NEC、NECソリューションイノベータは、AIによる画像認識技術を、製鉄所における作業者の安全行動サポートに活用する技術を開発し、導入を決定した。製鉄所における安全推進に関するAIを活用した画像認識技術の適用は、国内業界では初の取り組み。
この技術を核として、立ち入り禁止エリアに作業者が進入した場合に、AIが警報を発し、自動でラインを停止させるシステムを実現。このシステムは、従来人手のみで行なわれていた、安全な職場づくりをサポートするという。
すでにJFEスチールの知多製造所の中径シームレス管工場に導入され、有効性が確認できたことから、2019年より全社展開する予定。
AIの画像認識技術を活用した人物検知による安全リスクへの対応等の事例は数多くあるが、製鉄所の工場内は場所によって照明条件が異なり、多種多様な装置が配置されていることに加え、作業者も様々な姿勢で作業を行なうため、人物検知そのものが困難な環境だったという。
そこで、大量の人物画像を撮像してディープラーニング(深層学習)によって学習させることで、実用レベルの人物検知を実現。また、条件によって立ち入り禁止エリアが変化する特殊な工場内においても、AIが正しくエリアを認識する技術を確立したとしている。
JFEスチールは、近年、世代交代の進行とともに作業経験の少ない若手社員が増加している中、さらなる安全な職場づくりを実現するためには、最新のITを取り入れていくことが最良であると判断。AIなどを用いた画像認識技術を持つ、NECおよびNECソリューションイノベータのエンジンを活用した作業者の安全行動サポート技術の開発に取り組んだという。