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ドルビーの各種テクノロジーは、究極のエンタテインメントを志向したものととらえられがちだ。だが、実用という点においてもドルビーのオーディオ技術が貢献することができるのではないか。たとえば、昨今は、ビジネスの現場においてもオーディオの有用性が重要視されている。プレゼンテーションなどでは音声つき動画の再生は必須の要素だし、Skypeなどの音声通信などでも明瞭な音響が求められる。
そこで今回は、ドルビーの技術サポート部テクニカル・マネージャーの鈴木敏之氏、マーケティング本部・プロダクトマーケティング部のマーケティング・マネージャー、近藤広明氏にお願いして、典型的なビジネスPCである筆者愛用の「レッツノートSX1」に、ドルビーテクノロジーを実験的に実装してみてもらった。小さなモノラルスピーカーしか持たない筆者の愛機に、ドルビーの「ドルビーホームシアターv4」がどのような変化をもたらすか、その顛末をご紹介しよう。
―ノートPCが薄く、軽くなっていくトレンドの中で、内蔵スピーカーなどのオーディオ機構はどんどん圧迫されていますが、レッツノートはそもそも伝統的に音へのこだわりを捨てている気がしています。スピーカーがモノラルだというのもそれを如実に示していると感じていますが、実際にお聞きになってどう感じられたでしょう。
鈴木このレッツノート SX1のオーディオは、素の音を聴く限り、すごく帯域が狭いと感じました。つまり、音楽や映画などを再生することを重視して作られてはいないのかもしれません。あるいは人の声の帯域を重視しているという言い方もできるでしょう。音楽を再生しても、ボーカルがメインで、その帯域を中心に聞こえてきます。
具体的には、周波数特性も600Hz以上しか出ていません。でも、シャーシなどはしっかりしていて、振動が少ないんです。もちろん、アンプの出力が小さい上にスピーカーの口径も小さいこともあいまって、共振が発生するだけのパワーを使っていない、という要因もありますが。いずれにしても、音に多くを求めてはいないように感じました。
近藤低価格帯のPCに多くみられますが、コストダウンの結果、スピーカーの取り付けが甘いなどの理由で、音がびびって聞こえたりすることもあるんです。でも、レッツノートにはそれがありません。そういう機構の作り込みはきっちりとされているのだろうなという印象を受けました。シャーシの継ぎ目などもなく、不要な振動も少ないというのは、しっかりとした構造設計が為されている証拠だと思います。
鈴木レッツノートのポリシーである堅牢設計は、オーディオ再生にも貢献していますね。
近藤単純にスピーカーがいい、とかアンプがいい、というだけでは、「音」は決まらないんですよ。場合によっては音響とは無関係であるはずのキーボードや別のパーツが共振してしまったりして、聞こえてくる音に良くない影響を及ぼすこともあるんです。そういった様々な要素もあり、PCで最高の音を作るのは簡単なことではありません。
―音の違いを決める要素としては構造が大きな要因になるということですね。実は、ふだんこのレッツノートSX1で音声通話やボイスレコーダーのメモを聴くぶんには、あまり問題を感じることはありませんでした。でも、周波数特性を聞いて納得です。
鈴木最終的には出てくる音がすべてですからね。
近藤本体を分解してみれば、なるほどと思うことはあるかもしれないですよ。たとえば、左右のスピーカーの取り付け位置などによっても音は違ってきます。
鈴木スピーカーのまわりにある部品の違いなどでも影響を受けるでしょうし。だから、実際に出ている音の周波数特性をまず調べてみます。
近藤PCの中のパーツのレイアウト次第でも、音はどんどん変わります。でも、ドルビーとしてPCメーカー様のハードウェア設計にまで立ち入ることはありません。現状のハードウェア構造のまま、ソフトウェアの力でオーディオ品質を底上げするお手伝いをしています。
―具体的には、スピーカーから出る音をどのようにチューニングしていくのでしょう。
鈴木まず、マイクを使ってスピーカーから出る音の周波数特性を測定します。測定用に使っているマイクは、リファレンスとして決められていて、ライセンシーの皆様にも同じもののご使用をお勧めしています。周波数特性測定方法のガイドラインがマニュアルにも記載され、PCメーカー様においても私たちと同じ調整ができる環境が提供されます。
近藤ある程度環境がそろっていないと、ドルビーとPCメーカー様の間で測定結果が異なってしまいますからね。マイクが違うと同じ音を拾えませんから。このマイクも特別なものではなく、一般的なUSB接続のマイクです。USB接続にするのは、機種固有のオーディオデバイスの影響を受けないようにするためです。
鈴木測定する際は、こういう部屋で、こういう距離で測定する、といった推奨環境がマニュアルで規定されています。そのような環境を整えたうえで、リファレンスとなる音源をターゲットPCで再生し、スピーカーから出力された音をマイクで拾います。マイク入力された音は、ドルビーの自社ツールである自動特性測定ユーティリティに入力され、各周波数の分布を分析します。その分析結果を見ながら音質を調整していくのです。まずは測定した周波数特性に対して、逆の特性を持つフィルタをかけてフラットな特性が得られるように近づけます。この機体の場合、低域の6バンドで逆フィルタのゲインが振り切ってしまいます。つまり、素の状態では低域の再生能力が充分に引き出されていないということです。
近藤このように、最初は「理論上こうなる」という数学的なアプローチで音を整えます。第二段階として通常の楽曲を再生して耳で聴きながら全体の音質バランスが整うように音を追い込んでいきます。音響的にはどうか?というアプローチの調整、つまり、われわれの聴感でチューニングしていくことになります。最後に、PCメーカー様の音作りに対する意向を伺い、許容範囲内で意向にそえるよう微調整を行います。
―今回のレッツノートのスピーカーはいかがでしょうか
鈴木普段、エンタテインメント向けに特化したPCをチューニングする機会が多いので、余計にそう思うのかもしれませんが、やはり、音域と音量をもっと改善できると思います。
低域は46Hzから656Hzあたりまでは逆フィルタのゲインが振り切っています。この音域が非常に弱いことがわかります。高域は14KHzあたりから上が振り切っていますね。域外でも、かすかには鳴っていて、200ヘルツあたりから多少音が出てくることがわかりました。つまり、この内蔵スピーカーは600Hzくらいから11KHzくらいが実用周波数特性という感じですね。
―数値をうかがうと、その帯域では音楽の再生はつらいかもしれないということがよくわかります。では、そこにドルビーのテクノロジーを実装してみるとどうなるのでしょう。
鈴木レッツノートはRealtek社のオーディオデバイスを使っているのですが、まず、実験するにあたり、標準で入っているオーディオドライバーを削除します。ドルビーはオーディオデバイス各社と協業し、ドルビー技術を実装したドライバーを共同開発しているので、それと入れ替えます。
近藤今回は、チューニング用の特殊なオーディオドライバーと設定アプリケーションをインストールしました。エンドユーザーに提供されるドライバー/アプリとは全くの別物で、PCメーカー様が開発に用いるためのものですね。これを用いることで、レッツノートにドルビーホームシアターv4の処理を導入してみました。
鈴木このチューニング用の統合ツールがひとつあれば、すべての調整ができるようになります。チューニング結果はリアルタイムに反映されますので、ツール上でパラメーターを調整しながら音質を確認することが可能です。ドルビーホームシアターはVersion 4でツールが非常に便利になりましたが、Version 3までは様々なユーティリティを駆使してチューニングしていました。5種類くらいのツールを使い分けていた感じですね。でも、Version 4の世代から、自社製ユーティリティも使いやすく整備され、チューニングがとても楽になって作業時間も短くて済むようになりました。
近藤PCメーカー様が独自にチューニングする際も、作業負荷は格段に軽くなっているはずです。
―レッツノートは音の小ささに不満を感じることがあるのですが、そのあたりも改善されるのでしょうか。
鈴木だいぶ良くなりますね。小さなスピーカーと小出力のアンプで音を大きくする場合、音の大きさを最大化しつつも、音のひずみを出さないようにすることを念頭に入れます。また、シャーシが共振してびびったりするようなことがないように、各周波数での反応を個別に調査して、スピーカーのふるまいを調べていきます。そして、ラウドネス、ひずみ、音質のバランス、その3つを頂点に持つ三角形を書いて、それがなるべく大きな正三角形になるようにバランスを決めていきます。実際には、この3点のバランスを最大限に導き出す作業といえますね。
レッツノートの場合、元々ひずみが少ないという特徴がありました。とはいえ、そもそも大きな音が出ないので、どうやって音の大きさを確保するかを考えます。
低域が出ないので、音のバランスを取るところで高域の周波数を上げすぎないようにすることも重要です。ボリュームを出そうとすると高域ばかりが強調されてしまいますから、持ち上がりすぎないよう高域を抑えつつ中低域を上げていくことになります。
レッツノートに内蔵されているスピーカーは1つだけですから、スピーカー出力でのサラウンド効果を出す事は物理的に不可能です。実は、モノラルスピーカーしか持たないPCへの実装は初めてでした。ドルビーホームシアターv4の特徴のひとつである、スピーカーで音の「広がり感」を出すことがそもそもできないので、そこは勿体ないですね。
近藤モノラルスピーカーでは、ドルビーホームシアターv4のフルスペックを活かすことは残念ながらできません。でも、サラウンド効果以外の部分、音質改善や、音量改善という部分で充分な改善が認められるだけの効果はあったと思います。
―では、実際に視聴させてください。
鈴木まず音楽からです。ボーカル中心の曲を聴いてみましょう。まずドルビー技術がオフの状態で聴いてみますと、かなり音が小さいですね。実は、システムの音量とメディアプレイヤーの音量はすでに最大の状態になっていますので、通常ならば、これ以上大きな音で再生することは不可能です。そこで、ドルビーホームシアターv4をオンにしてみると……スピーカーの音がここまで大きくなります。
―たしかに、音がかなり大きくなったように感じます。
鈴木Jポップなどは音圧をかなり上げてマスタリングしている場合が多いので、デフォルトの状態でも充分な音量で聴けるのですが、ダイナミックレンジの広いクラシック音楽などを聴く場合は、このような改善が伴わない限り視聴は厳しいかもしれません。
ドルビーホームシアターv4の機能が有効になると、低音が豊かに響くようになったこともおわかりいただけるでしょう。音量を大きくしただけでなく、音質の改善がこのような結果をもたらします。それまで聞こえてこなかった楽器パートの音まで再生できるよう改善されました。
次に、音の大きさが異なる複数の曲をつなげたファイルを再生してみましょう。デフォルトですと、当たり前ですが、音の小さい曲はどうしても小さいままで、聞こえづらくなっています。ではドルビーホームシアターv4をオンにすると――現在再生されている音声信号を逐次分析して、音の大きさを自動的に調節しますので、どのような音量のコンテンツでもほぼ同じくらいの音の大きさで聞く事ができます。いちいちボリュームを操作する必要はありません。ピュアオーディオ的は観点ではむしろ邪道な機能かもしれませんが、PCに求められているのはあくまで「聞き取りやすい」サウンドかと思いますので、エンドユーザーにとっては便利な機能だと思います。
最後に映画のワンシーンを見てみましょうか。デフォルトだと、ボリュームは最大なのにセリフがかなり聞き取りづらくなっています。特に、この男性の低い声が聞きづらいですね。でも、ドルビーホームシアターv4をオンにすると……引っ込んでいた音声が前に出てきて、はっきりと聞き取れるようになりました。これがスピーカー本来の実力です。ドルビーホームシアターv4によって、スピーカーの持つポテンシャルを最大限に発揮できるようになったわけです。
鳴っていない周波数の音があるときに、それを聴こうとボリュームあげると、違う周波数の音が歪みます。だから、鳴っている音だけを信じてはいけないんです。コンテンツ全体の音を聴いて改善をはかります。
近藤今回は、インテリジェントイコライザーという機能が功を奏しています。こうしたことができるのは、PC上で再生されている音をリアルタイムで解析し、シーンに応じて適切な処理を施しているドルビーならではのテクノロジーです。
ドルビーテクノロジーを実装したレッツノートは、同じ機体とは思えないほどにオーディ再生が改善された。ビジネスの現場でも、プレゼンテーションなどでオーディオの重要性は高まるばかりで、そのあたりをレッツノートの開発陣も考えてほしいと思う。頑丈で堅牢な機構設計はオーディオ面にも好影響を与えている。だが、ドルビー技術を導入することで、1gも本体重量を重くしないでオーディオ面を補強できるのだ。
個人的に、ドルビー側にも要望したいのだが、エンタテインメントはもちろん、ビジネスに特化した機能を提供するのも、昨今のトレンドとしては重要ではないかと思う。たとえば、周りが騒がしい環境で収録したインタビュー録音を聴くようなときに、ノイズをキャンセルして聞き取りやすくするような機能があればなあとも思う。そうした機能をプリセットとして、「音楽」や「映画」といったプリセットに並べて「ビジネス」プリセットとして設けるようなこともあっていいんじゃないか。
こうしたビジネスオーディオのニーズは、ビジネスPCを知り尽くしたベンダーとの話し合いがなければ満たしていくのは難しい。だからこそ、それを実現するためのテクノロジーの模索をドルビーには展開していってほしいし、それが、ドルビーのビジネスを拡げていくための第一歩になるのではないだろうか。今回は、パナソニックの協力をあえて仰がず、「実験的にドルビーを入れてみる」という試みであった。もし、さまざまな技術情報を共有すれば、もっといい結果が出ることも考えられる。そのことは、ユーザーにとっても大きなメリットになると思うのだ。
(Reported by 山田祥平)
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