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開梱が捗る段ボールカッター 9アイテムを買って試した

ECから新生活の引越まで、段ボール箱を開封する作業はなかなか大変なもの。ところが今は、専用の「開梱アイテム」がいろいろ出ているのをご存じでしょうか?

段ボール箱の開封なら一般的なカッターでも対応可能ですが、通販の普及もあってか開梱に特化した刃物が続々と登場しています。品薄のアイテムもあるなど、ニーズとしては高いようです。

安全性に配慮したものや携帯性を高めたものなど、どれもアイデア満載です。今回はなかでも目立った9つのアイテムを試してみました。進化した開梱アイテムからお気に入りを見つけてはいかがでしょうか。

オルファ「カイコーン」

オルファといえばカッターナイフでは有名なブランド。数多くの製品を出していますがこちらはずばり「カイコーン」という名前のアイテムです。販売価格は150円前後。

オルファ カイコーン。知っている人は「イエローじゃないの?」と思うかもしれませんが、今回入手したのはホワイト

刃に指が触れにくい形状のため安全性が高いのが売り。本体を握って引いていくと簡単に切ることができます。

先端はテープスプリッターという突起になっていて、刃を入れる切れ込みを作ったり、テープやフィルムの粘着テープであればそのまま切ることもできます。

シュリンクフィルム、PPバンド、ペットボトルのラベル、薄い段ボールなども切ることが可能。安価なので家のあちこちに常備しても便利でしょう。

オルファ「替刃式カイコーンPRO」

こちらはハードな現場でも使えるというプロ向けのカイコーン。替え刃式なので長く使えるアイテムとなっています。販売価格は750円前後。

オルファ 替刃式カイコーンPRO

基本的な使い方はカイコーンと同じですが、テープスプリッターが金属製なのでより頑丈です。加えて柄の部分が太くて長いので握りやすさでも勝ります。

ゴムシート、カーペット、二重構造の段ボールなども切断できるので、そうしたものをゴミに出す際に小さくするといった場合にも役に立つでしょう。

開梱作業が多い人はより作業のしやすいPRO版を選ぶのもありだと思います。価格もそこまで高くありません。

ミドリ「ダンボールカッター」

丸形というオシャレなケース一体型のカッターです。開くとセラミック製の刃が出てきます。段ボールそのものではなく、粘着テープ部分を切るだけなら十分な性能です。販売価格は1,200円前後。

ミドリ ダンボールカッター

広げたときに持ちやすい形状になるので作業はしやすい印象です。また面白いところでは、コピー用紙を1枚だけ切ることもできるようになっています。

刃は交換式です。まず、最初から入っている刃を反転させるともう1回新品の刃として使えます。替え刃は別売で用意されています。セラミックの刃はさびにくく耐久性に優れるそうです。

カラーも落ち着いていて、オフィスや自室においても違和感が無さそう。マグネットを内蔵しているので、ロッカーや冷蔵庫に貼り付けておけます。

サンスター文具「アケルキー」

その名の通り、鍵のような形のオープナーです。とにかく小さいのでキーホルダーのようにして持ち運べます。身につけていればいつでも使えるのがメリットでしょう。販売価格は640円前後。

サンスター文具 アケルキー

刃は本体からつまんで引き出します。本体が小さいので持ち方に少し慣れが必要かもしれませんが、布テープも簡単に切ることができました。

サイドにはレターオープナーも付いており、なかなかの切れ味でした。バッグに一つ入れておいても便利そうです。

プラス「アケトル」

刃が収納できる小型の開封カッター。さびずに切れ味が長持ちするというセラミック刃を採用しています。スイッチをスライドさせないと刃が出てこない安心設計です。販売価格は1,100円前後。

プラス アケトル

切る際は斜めになっている部分を粘着テープに密着させます。使用時の角度がわかりやすく、そのまま引けば軽い力で切れます。別売の替え刃もあります。

カッターと反対側にはラベルリムーバーというヘラが付いており、シールを剥がす際のきっかけが作れます。プライバシーの点から宛名ラベルは剥がして別に処分したいというニーズに合うものです。

もう一つの機能としてドアスコープカバーがあります。背面に窪みがあり、内蔵磁石でドアスコープに被せるとカバーになるという仕組みです。特に、段ボールカッターは玄関に置いておきたいという人にとっては、保管とセキュリティ対策の二役というのはうれしい機能でしょう。

コクヨ「2Way携帯ハサミ ハコアケ」

カッターとハサミの両方の機能を持つアイテムです。段ボールの開梱のほかに、タグのヒモやPPバンドなどハサミで切りたい時にも重宝します。販売価格は1,400円前後。

コクヨ 2Way携帯ハサミ ハコアケ チタン

しっかりした柄なので持ちやすくなっていました。カッターは出てくる刃が数ミリなので開梱専用ですが、箱の中の荷物を傷つけにくくなっています。

ハサミは刃渡りが短く一般的なハサミほど汎用性はありませんが、開梱時にちょっとしたものを切るには十分です。

本体カラーによって刃のスペックが異なり、サンドベージュ以外のカーキとオレンジはチタンコートの刃となっていて、硬度が高いそうです。

3M「スコッチ 梱包開封シザーズ」

一見ハサミですが、左右のパーツをずらすと先端にカッターのような刃が出現するアイテムです。カッターの状態ではハサミが開かない仕組みです。販売価格は920円前後。

3M スコッチ 梱包開封シザーズ

カッターとしての切れ味も申し分なく、加えて一般的なハサミとしての使い方が可能です。カッターは刃が短いので箱の中の荷物を傷つけにくくなっています。

通常品のほかに今回使ったベタつき防止加工バージョンがあります。またそれぞれに7インチと8インチの2種類が用意されています。

一般的なハサミをカッターのように使おうとすると、大きく開くことになり危険です。本格的なハサミとしても使いたい開梱カッターなら検討したいアイテムです。

長谷川刃物「CANARY段ボールのこ ダンちゃん」

カッターとは異なる「段ボールのこぎり」というアイテムです。刃にはギザが付いており、押したり引いたりすると簡単に段ボールを切ることができます。販売価格は580円前後。

長谷川刃物 CANARY段ボールのこ ダンちゃん

段ボール箱を切ってサイズを調整したり、工作で使うのに向いているでしょう。試したところ、カッターでは難しい曲線を切ることもできました。

もちろん、刃先で粘着テープを切ったりと開梱にも使えます。両側に刃があるので、片側でPPテープを切った後に持ち替えずに反対側の刃で粘着テープを切るといったことができます。

刃はフッ素加工でベタつきにくくなっています。段ボール箱の中身を傷つけにくいように刃の先端が丸くなっているのもポイントです。なお、フッ素コーティング無しのより安価なバージョンもあります。

オルファ「コンパクトナイフ マグネタッチ」

このタイプのミニカッターは昔からあり、オルファでもロングセラーと言えるジャンルでしょう。一般的なカッターほど刃が出ないので箱の中身を傷つけにくく、安全性もありそうです。販売価格は2個入りで310円前後。

オルファ コンパクトナイフ マグネタッチ

刃はスライド式で長さの調節はできませんが、ワンタッチなのでサッと使いたい時には便利です。本体の形状もちょうど握りやすく、小型ながらしっかり力を入れて切ることもできました。

ステンレス刃で水洗いもできるそうです。マグネットを内蔵しており、冷蔵庫などに付けることも可能。2個入りなので玄関と台所など、開梱作業がありそうな場所に置くにも好適でしょう。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。