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最新掃除機どう選ぶ? 多彩なスティック型・ロボットのおすすめ
2025年3月6日 08:20
掃除機は、新生活に必要な家電のひとつですが、今はスティック型やロボット型など種類が多く、どれを買うべきか悩んでいる人も多いと思います。そこで今回は、掃除機のラインナップが豊富で展示スペースも工夫しているビックカメラ有楽町店で生活家電のアドバイザーを務める本橋祐司さんに、掃除機を選ぶポイントやおすすめの商品を聞いてきました。
「今はスティック型が売れ筋で、掃除機を購入される8割のお客様はスティックを選ばれますし、市場もほぼスティックに移行している印象です。なかでもお客様のニーズに応えたゴミ捨てが簡単なモデルや、楽に時間をかけずに掃除ができるモデルが人気です。ここ数年、各メーカーが力を入れている、ゴミ捨てまで自動で行なうダストステーション付きのモデルも多くのお客様が注目されています」
さまざまなタイプがある中、選ぶ際のポイントも聞いてみました。
「スティック型はハンディになるモデルも多く、ちょっとしたところが気になった時もぱっと取り出して掃除しやすいのがいいところです。充電式なので階段など、掃除する場所を選びませんが、連続運転には限りがあります。一方、ロボット掃除機はボタン1つで床をきれいにしてくれる手軽さが魅力。ロボット掃除機を効率良く動かすために床に物を置かなくなる、とふだんからきれいを意識するために購入される方もいらっしゃいます。ただ、階段や部屋の隅など、細かいところの掃除が苦手なので、どの部分を優先するかによってスティックかロボットかを決めるのがいいと思います」
注目は自動でゴミを回収するステーション付きのスティック型
まずは注目度が高いという、自動でゴミをステーションに収集してくれるモデルからご紹介。比較的新しい商品が多く、最新の機能が搭載されているのも魅力です。
「なかでも人気の商品はシャークの『EVOPOWER SYSTEM NEO II+』シリーズです。3つのセンサーがゴミの量、床材、壁際を感知して、状況に合わせてゴミを効率的に吸い取ってくれるシリーズで色違いの4型がラインナップされています。ゴミがある場所や壁の近くはパワーが強くなり、ゴミがなくなると弱くなる、といった感じで自動的に運転を調整。このほか片手で簡単にハンディに切り換えることができたり、独自のヘッドが小さいゴミまで逃さずにキャッチしてくれたりと、機能も充実しています」
「シリーズの中で自動ゴミ回収ドッグを搭載しているのは『LC551JBK』と『LC501JGY』の2型。ステーションにセットすると充電と同時に掃除機に溜まったゴミを吸い込んで回収してくれるので手を汚すことがなく、面倒なゴミ捨ては月1回程度で済みます。さらにこの2型はドックに予備バッテリーが収納されているので、2個連続での長時間運転が可能です。どちらも基本性能は変わりませんが、LC551JBKはパイプが曲がるタイプで重さは1.7kg、LC501JGYはパイプは曲がりませんが重さは1.6kgと多少軽くなっています」
本体サイズは4モデル共通で、228×160×1,040mm(幅×奥行×高さ)です。
続いて登場したのは、マイクロミストを噴射することで吸引だけでは取り切れない微細なゴミまでキャッチするパナソニックの「セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NX810KM」です。
「床のざらつきやべたつきをキャッチしてくれるので、素足でも気持ちよく過ごせるのがいいところ。常に清潔を保つことができるので、小さなお子様がいるご家庭にはとくにおすすめです。仕上げにモップやワイパー掃除をしなくても、これ1本で床掃除の仕上げができます」
「また、ゴミ捨ては約3.5カ月に1回でOKと手間いらず。クリーンドック内は、パナソニック独自のナノイーXが菌の繁殖やペットの毛のニオイなどを抑えるので、長くゴミをためていても安心です。紙パック式なのでゴミが舞い上がらない上、片手で取り出せるので手を汚さずゴミ捨てできます。さらにヘッドには『からまらないブラシPlus』を搭載していて、髪の毛もペットの毛もほとんど絡まることなく、取り外して水洗いもできます」
本体サイズは220×202×1,127mm(幅×奥行×高さ)、重さは1.9kgです。
次に紹介してくれたのは、シャープの「RACTIVE Air STATION EC-XR1」。自動ゴミ収集搭載のほか、ハイパワーなのにシャープ史上最小運転音と静音に特化したモデルです。
「選びのポイントはお客様によりさまざまですが、運転音が静かなものをご希望されているお客様にはまずおすすめするモデルです。運転音もゴミをステーションに回収する時も、とにかく静かなので、音に敏感なペットを飼っているお客様に好評です。またステーションに収納されているダストカップは紙パックを装着するタイプ。ワンタッチで紙パックを外すことができるので、ゴミ捨て時も手やまわりの空気を汚しません」
本体サイズは221×134×997mm(幅×奥行×高さ)、重さは1.6kgです。
東芝の「トルネオ コードレス VC-SL130DS」は新開発の「ハイパワーコンパクトモーター」で、目につくゴミをサッと取りこぼしなく吸引してくれます。
「充電台に戻すたびに本体フィルターの細かいゴミをエアーで吹き飛ばす『オートエアー洗浄』で、常に清潔を保つことができるのもポイントです。東芝にしか付いていないモップを付けられるアタッチメント『吸い拭き2WAYワイパー』を使えば拭き掃除も同時にできるので、ゴミもべたつきも一掃できます」
本体サイズは258×118×1,092mm(幅×奥行×高さ)、重さは1.4kgです。
紙パックタイプのスティック型は交換の手間削減がポイント
ここからは、掃除機本体に紙パックを装着するタイプのスティック掃除機をご紹介。このカテゴリーでは紙パックが長持ちして、交換時も手を汚さずに手軽にできるモデルが売れ筋です。
本橋さんが「紙パックが一番長持ちするメーカー」と最初に案内してくれたのは日立のスティック掃除機コーナー。まずは、際立つパワーで1.4kgと軽量な日立の「スティック型掃除機 PKVBK50L」を手に取りました。サイズは230×225×1,102mm(幅×奥行×高さ)です。
「このモデルはたっぷり吸えて、ゴミ捨ては約4カ月に1回程度でOK。吸い込む力もパワフルなので、集めたゴミを圧縮し、紙パックいっぱいまでごみをためることができます。空気がスムーズに流れる構造なので、ゴミがたまってきてもパワーが落ちないのが魅力。充電ができるスタンド付きで、付属のアタッチメントが3種類あるのも便利です」
こちらは紙パックではなくサイクロン式になりますが、日立のスティック掃除機には他のメーカーにはない、スマホと連動して掃除をアシストする機能が付いたモデル「パワーブーストサイクロン PV-BH900SM」もあります。
「スマホを連動させて画面を見ながら掃除をすると、掃除が済んだ場所に色が付き、掃除し残した場所がわかる、という機能です。ホコリキャラが出てきたり、木の実を集めたりと楽しく掃除ができます。このほか、じゅうたんの奥まできれいにできる強烈パワーの軽量モデルで、日立では定番の緑色の『3方向ごみくっきりライト』の搭載など基本性能も妥協がない商品です」
「このモデルには、布団などに使える『布用ブラッシングヘッド』、蛇腹でくねくね曲がる『スマートホース』、サッシの掃除に便利な『ほうきブラシ』、伸縮式の隙間ノズルなど多彩なツールが付いているのも魅力です。ツールを組み合わせれば、高いところなど掃除しにくい場所まで楽にきれいにできます」
サイズは230×225×1,024mm(幅×奥行×高さ)、重さは1.6kgです。
パナソニックの「紙パック式コードレススティック掃除機 MC-PB61J」も、お客様のニーズに応えた、ゴミ捨てで手を汚さず、ホコリの舞い散りを最小限に抑えた掃除機です。
「たくさん吸って、お手入れもラクなスタンド付きの紙パック式のコードレス掃除機です。重さは1.3kgと軽量で操作もスムーズ。紙パックはカップごと取り外し、カップのレバーを押すと落ちる仕組みなので紙パックに触れることなく捨てられます。ゴミ捨ては3カ月に1回程度でOKです」
サイズは220×154×1,104mm(幅×奥行×高さ)です。
ラインナップが増えて価格帯も幅広いロボット掃除機
ロボット掃除機というと以前はルンバ一強でしたが、ここ数年は海外からの参入を含めてさまざまなメーカーから発売され、ラインナップも豊富になりました。なかでもルンバのエントリーモデルは3万円程度という手頃な価格もあり、幅広い客層に人気があるそうです。
「ルンバの『combo Essential robot』は厳選された機能とお手頃価格で、新生活を始める方が購入されることも多い人気モデルです。とにかくコスパがいいので、『ロボット掃除機を買っておけば、床にものを置かない丁寧な暮らしを心掛けてくれるだろう』、と新生活を始めるお子様にプレゼントする親御さんもいらっしゃいます。ゴミステーションがなく、掃除の都度ゴミ捨てをしなければなりませんが、水拭き機能など、ルンバで好評な機能を備えているので使い勝手は良好です」
本体サイズは330×80mm(最大幅×高さ)、重さは約2.8kg。初めてのロボット掃除機にも最適で、最低限の機能が備わっていれば十分、という方におすすめの一台です。
続いては、モバイルバッテリーでお馴染み、アンカーの商品。アンカーは最近、家電製品も注目されていてロボット掃除機もそのひとつです。
「ハイスペックモデルの『X10 Pro Omni』はゴミを吸い込むと同時に水拭きをしてくれるのが一番の特徴。2つの丸形モップは1kgの力を加えながら回転するため、取れにくい汚れも徹底的に拭き取ることができます。しかもセルフクリーニング機能付きで、ブラシだけでなく、モップの汚れも自動洗浄。ロボット掃除機もこのモデルのように、お手入れが楽なモデルが売れ筋です」
アンカー独自の「AI.See システム」を搭載し、AIカメラにより床に残されたケーブルやスリッパなどの形状を認識して、見逃しがちな小さな障害物も正確に回避するなど賢さも備わっています。本体サイズは約353×327×114mm(幅×奥行×高さ)、重さは約4.6kgです。
そして、最後に紹介するのは10万円台後半の高級モデルです。エコバックスのフラッグシップ「DEEBOT X5 OMNI」はパワフルな吸引機能とインテリジェントなナビゲーションを搭載したモデルです。
「床の拭き掃除、吸い込み掃除、乾燥まで全部やってくれるのはアンカーと同様ですが、こちらは吸引力が驚異的で、拭き掃除も70度の温水を使うので床のべとつきまできれいにするほどレベルの高い床掃除をしてくれます。また、ペットを飼っているお客様にうれしい機能が充実しているのも特徴のひとつ。センサーが環境の変化を迅速に察知して障害物を回避するのでペットが突然本体の前に飛び出しても安心です。さらに専用のアプリを使えば、本体のカメラで映した自宅の様子をモニターできるので、ペットの見守りにも役立ちます」
スティックからロボットまで全10モデルを紹介してきましたが、気になる掃除機はありましたか? スティック型だけでもゴミステーション付きのモデル、サイクロン式、紙パック式と複数のタイプがあり、低価格帯のロボット型が登場したことでコスト重視派にとっても選択肢は広がっています。
それぞれにメリット、デメリットがあるので、迷った際は知識豊富なスタッフに特徴や違いを聞くのがおすすめです。一度買うと長く使うものなので、自身に最適な掃除機を選んでくださいね。
なお、価格は2月26日時点のビックカメラ.com価格です。