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炎天下のハンディファンの使用はNG? 注意点をリズムに聞いた
2024年7月19日 08:20
酷暑が続いています。今年も全国的に平年より気温が高くなる見込みで、35℃以上の猛暑日になる日も多いようです。
暑い日のお供としてハンディファンが浸透していますが、炎天下の屋外で使うと熱風になり逆効果になる可能性も高くなります。こうした状況でも使用を続けても良いのでしょうか。暑い日のハンディファンの使用や、充電・廃棄時の注意など基本的な使い方について、ハンディファンの企画・製造を数多く手掛けるリズムに聞いてみました。
熱風と感じたら使用を控える
炎天下の屋外でもハンディファンを使用している人を見かけることがありますが、こうした環境での使用についてリズムは「ハンディファンから出る風が熱風と体感される状況の場合は使用を控えた方が良いです」と回答。
最近はクリップタイプのハンディファンをベビーカーに取り付ける人も多いですが、赤ちゃんに当たっている風が熱風になっていないかも都度チェックしましょう。
もし屋外で使う場合は、ハンディファンの風を熱風にさせないために、濡れタオルやミストを併用し、水の気化熱による冷却効果を促進させることもおすすめだそうです。
また、ハンディファンの後ろに保冷剤を当てて使う人もいるようですが、こちらはNGとのこと。「吸入する部分が遮られるため、モーターや回路などに熱がこもり故障の原因になる、冷却材から出る水が本体内に入り込むなどの可能性があります」(リズム 担当者)
保冷剤だけでなく濡れたタオルやミストを使う場合も、本体内に水が入らないように気をつけた方が良さそうです。
充電や廃棄で気をつける点
屋外での使用以外にも、充電や廃棄時に気をつけた方が良い点を伺いました。リズムのハンディファン(Silky Wind Mobile 3.1)は、「弱」「中」モードなら充電をしながら稼働させることは可能ですが、この状態での使用は推奨していません。理由としては「スマートフォンなどと同様、充電しながら使用するとバッテリーに負荷が掛かり、寿命が短くなる」ため。
なお、「強」「ターボ」モードの状態でUSB充電を行なうと、回路保護のため最大10分で稼働が停止するようになっています。
また、リズム含め多くのメーカーでは、充電が完了すると自動でオフになる仕組みを採用しています。しかしメーカーによっては、充電完了後もケーブルを接続し続けたことで発火したという事故も起きているようです。
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、車のダッシュボード上や砂浜など、直射日光が当たり高温となる場所に長時間放置したり、レジャーなどで水没してしまうと、内蔵のリチウムイオンバッテリーが破損したり電池制御機能が正常に働かなくなるなどの異常も発生する可能性があるとのこと。
ほかにも製品を落下させ強い衝撃が加わった場合、リチウムイオンバッテリーが変形し、内部でショートを起こすこともあります。そのまま使い続けると煙や炎が吹き出したり、最悪破裂する恐れがあるため、強い衝撃を与えてしまった場合は使用の中止が推奨されています。
ハンディファンの多くはリチウムイオン電池を採用しているため、繰り返し充電すると電池は消耗します。リズムのSilky Wind Mobile 3.1の充電池寿命は約300回。複数回充電をしても正常に稼働しない、充電時間が短いなどの症状が出たらモーターや充電池の寿命になります。
ハンディファンの充電池は交換できないものがほとんどなため、寿命が来たら適切な方法で廃棄しましょう。廃棄方法は製品に寄るので説明書を読むことが推奨されますが、基本はリチウムイオン電池を取り外し、居住地域の自治体の方法に従って廃棄します。
取り外したリチウムイオン電池は、リサイクル協力店の充電式電池リサイクルBOXなどで回収してもらえます。電池が外せない場合は自治体に問い合わせましょう。
また、ほとんどの自治体では小型家電リサイクルボックスを設置しているため、それらの利用も推奨されています。
手軽に涼が取れるハンディファンは、これからの季節に欠かせない存在です。正しく使用し、暑い夏を乗り切りましょう。