トピック

通勤バッグの売れ筋は収納上手な大容量 リュックが主流・トートにも注目

新生活が始まる人はもちろん、春には心機一転「通勤バッグを新しいものに買い替えよう」と思っている人も多いのではないでしょうか。たまには違うバッグを使って気分を変えたい、という人もいるでしょう。そこで今回は、ビジネスバッグのラインナップが豊富なハンズ新宿店にて、バッグ担当バイヤーの坂本胡桃さんに、最近のトレンドやおすすめ商品を聞いてきました。

「最近も引き続き、ビジネスバッグの主流はリュックタイプです。ただ最近はトートバッグもだんだんと伸びてきている兆しがあります。これから夏に向けては厳しい暑さが予想されるので、背中への接触面が広く蒸れやすいリュックよりもトート需要が高まってきそうです。機能としては、PC収納は定番化していて、より大容量なモデルをお求めになるお客様が増えています。日常の通勤だけでなく、出張やプライベートな小旅行に使えるなど、ひとつでマルチに使えるモデルが人気です」

ハンズ バッグ担当バイヤー 坂本胡桃さん

大容量でポケットが多く、筆記具や小物、ガジェット類をきれいに収納できるものが増えているそうです。それでは、お客様のニーズや今期のトレンドを踏まえて、坂本さんに売れ筋&おすすめモデルを紹介してもらいましょう。

ハンズ新宿店 バッグ売場

ビジネスでは不動の人気。「エース」と「ポーター」の注目モデル

最初に紹介するのは、人気ブランド、エースの新商品「ラグレンティス」。カジュアルな通勤スタイルに特化したモデルで、あらゆるシーンで使えると好評です。

エース ジーンレーベル ラグレンティス 23L/27L

「一番の特徴は荷物が多くなった時に拡張できることです。厚みを4cmほど広げることができるので、帰りに荷物が増えそうな出張などにも活躍してくれます。また、背中の両サイドにポケットがあるなど、細かな部分に気が利いているのもエースならでは。脱着可能なオーガナイザーポーチは災害の際に貴重品を入れて携帯できるという、非常時に役立つ機能性を備えた『フェーズフリー』認証モデルなのもポイントです」

荷物の量に応じてマチを広げることができるエキスパンダブル仕様
視認性のいい明るいブルーの裏地を採用
メイン収納にレイアウトされたオーガナイザーポーチは脱着可能
背面のポケットは両サイドに
15.6型のPCを収納できる独立したPC収納はパイル生地を採用

サイズは29×49×16/20cm(幅×高さ×奥行/拡張時)、価格は27,500円。耐摩耗PU加工を施したしなやかで丈夫な生地を使用しているので、長く使うことができそうです。

幅広い世代に支持されているポーターは、軽量で撥水性に優れ、デイリーユースでの機能性を充実させたベーシックモデル「インタラクティブ デイパック 536-17051」が人気。B4サイズの書類まで入る大きさも購入理由に挙げられています。

ポーター インタラクティブ デイパック 536-17051

「メイン収納が大きく開くデザインなので、中身が見やすく、取り出しやすいのが特徴です。PC収納が独立していて、しっかりガードできるのも人気の理由。見た目はすっきりとしているのに収納力抜群で、テフロンファブリックプロテクター加工で汚れが付きづらい裏地を採用するなど、使いやすい機能が満載です」

大きく開くメイン収納。大きなファスナーポケットやオープンポケットも装備
15型のPCに対応した独立型のPC収納
トロリーバー通し付きで、キャリーケースにセットアップできる

サイズは28×42×14cm(幅×高さ×奥行)、価格は44,000円。使ってみてわかる良さがたくさんあり、ここ数年は定番として売れ続けているモデルです。

独自の機能性を備えた収納力抜群の個性派モデル

コストパフォーマンスで選ぶなら、スクアーロワークス「3WAYバッグ」のハンズオリジナルモデルが良いと坂本さん。ビジネスバッグが欲しいけれど、どれを買おうか悩んでいる人にはぜひおすすめしたいという秀作です。

ハンズオリジナル スクアーロワークス 3WAYバッグ
持ち手を変えればリュックからブリーフケースに変身

「スーツケースのように開く仕様で中身が取り出しやすく、旅行時には着替えなども入れやすいので『1つのバッグをマルチに使いたい』というニーズにも応えてくれます。収納力がありバッグとしてのクオリティも高いのにこの価格は本当にお得。インナーポケットにはカードも入れられるので、ポーチなどを持ち歩かずにバッグ1つで完結したい、という方にもおすすめです」

メイン収納は両開き。内側にはタブレットやPCを入れるためのクッションポケットや、カードやペンなどを収納できる多くのポケットを用意
前面には書類などを入れられる大きなファスナー収納がある
自転車に乗る時などはリュックスタイルで

サイズは27.5×42×15cm(幅×高さ×奥行)。価格は11,500円。ビジネス以外にも幅広い用途で使うことができ、いろいろなシーンで活躍してくれそうです。

続いては今期のニューモデル、スーリーの「クロスオーバー バックパック リバイバル」。クロスオーバーシリーズ自体はここ数年定番で売れていた商品ですが、定番がなくなり、新たに日本国内に向けて復刻したモデルです。

スーリー クロスオーバー バックパック 32L リバイバル

「従来のクロスオーバーシリーズはブルーのパーツがアクセントになっていましたが、このモデルは黒で統一され、日本のビジネスシーンで使いやすくなりました。特徴は正面上にレイアウトされた立体的なサングラス用のポケット。サングラス以外にも貴重品や携帯などデリケートな小物も入れることができます。大容量でポケットがたくさんあり、耐久性にも優れているモデルです」

サングラス用ポケットはインナーの取り外しが可能。大事なものをケースの下に隠すこともできる
メイン収納には大きめのポケットが
パッド付きのノートPC用コンパートメントには、15型PC、タブレットを収納可能
パッド付きの背面パネルで体への負担を軽減

サイズは32.5×50.5×23cm(幅×高さ×奥行)、価格は21,450円。撥水仕様の生地やジッパーを使った軽量モデルなので、日常使いに最適です。

ロングセラーモデルとして今期も売れているのが、ビクトリノックスの「アルトモント プロフェッショナル フリップトップラップトップバックパック」。このモデルはマルチツールから着想を得てビジネスニーズに応えたバックパックで、無駄なく設計された実用性の高さが魅力です。

ビクトリノックス アルトモント プロフェッショナル フリップトップラップトップバックパック

「とくに優れているのは収納力です。中身にアクセスしやすい形状で、ポケットも充実。メイン収納には着脱式のオーガナイザーがあり、取り外せば簡易的なガジェットポーチとして持ち歩くこともできます。丸めてしまえばコンパクトに持ち歩けるので、とても便利。このほか、折りたたみ傘やドリンクを入れられるサイドポケット、15型のPCに対応した別室のPC収納もあり、あらゆるモノをきれいに収納できます」

深い縦型のメイン収納はアクセスしやすく、取り出しも楽にできる
着脱可能なオーガナイザー
フリップトップのジッパーを開くとPC収納が
サイドポケットは折りたたみ傘やドリンクを入れるのに最適

サイズは33×49×26cm(幅×高さ×奥行)。価格は20,900円。バリスティック織のポリエステル生地を使用した耐久性も自慢です。

トートにも注目。こだわりが詰まったハンズオリジナルモデル

次に紹介してもらったのは、ビジネスでも注目されつつあるトートバッグ。ケルティの「アーバンエコ ジップトート」は、ハンズオリジナルの商品。ショルダー付きなので斜め掛けにして持ち歩くこともできます。

ケルティ×ハンズ アーバンエコ ジップトート
裏面にもポケットがあって便利

「100%リサイクル素材でありながら街中で使えるデザインで耐久性にも優れているので、日常的にガシガシ使えるビジネスマン向きのモデルです。止水ファスナーを使っているので雨が中に入り込んでしまう心配もありません。小物を整理して、取り出しやすく収納できるポケット付きなので、トートバッグではありがちな『どこに何が入っているのかわからない』という状況も防ぐことができます」

雨の侵入を防ぐ止水ファスナーを採用
ファスナーポケットやオープンポケットなどサイズの違うポケットが複数ある

サイズは42.5×37×19cm(幅×高さ×奥行)。価格は16,500円。リュックスタイル以外のビジネスバッグが欲しい、という方にはぜひ検討してほしいモデルです。

続いてはベルギーのブランド、ウェクスレイの「ステムバックパック Xパック」。リュック特有のボテッとした形にならないスタイリッシュなモデルをハンズオリジナルでつくりました。

ハンズオリジナル ウェクスレイ ステムバックパック Xパック

「昨年から引き続き人気の高い『ステム』の中でもハンズオリジナルのXパックは注目のモデル。Xをイメージしたクロス模様が入った表生地はカジュアルな雰囲気。この柄は裏地にも使われていて、とくにガジェット好きの方に人気が高いです。耐久性に優れた素材を使っている上、止水ファスナーで雨濡れも防ぐなど、実用性も申し分なし。背中の隠しポケットはスキミング防止の加工が施されているので、ここに財布を入れておけば安心です」

YKK止水ジッパーが雨の侵入を防ぐ
白地にクロス柄が入った裏地は視認性もいい
クレジットカードやパスポートなどをスキミングから守るRFIDポケット
背面には「3Dハニカム成形EVAバックパネル」を採用し、背中への負担を軽減

サイズは29×48×16cm(幅×高さ×奥行)、価格は29,700円。スリムなボディでもクッションポケットには16型相当のPCを収納できます。

大容量で収納力の高い、幅広いシーンに使えるマルチバッグ

ビジネスバッグで定評のあるブランドでも、今期のトレンドとなっている「シーンを選ばず使えるマルチバッグ」が多くみられるそうです。まずはマンハッタンパッセージの「マルチポケットビジネスリュック ♯9050」をご紹介。

マンハッタンパッセージ マルチポケットビジネスリュック ♯9050

「他のバッグと違うのは、メイン収納の部屋を上下2段に仕切ることができる可動式パッドが付いているところです。小物やガジェット類を収納するポケットや、衝撃を緩和するパッド入りのPCポケット、物を入れない時はファスナーでスッキリと収納できるマチ付きのサイドポケットなど、ビジネスに必要なあらゆるものを入れることができる機能性の高さも魅力。裏地は明るいグリーンで視認性がいいのもポイントです」

前面上の大きなファスナーポケット
本体横からアクセスできる多機能ポケットは撥水仕様で空気孔もあるので、濡れた傘や水筒などの収納に便利
パットで上下2段に仕切ることができるメイン収納。パットを広げることで部屋をより大きく使うことができる
バックルームはパッド入りで、14.5型のPCに対応

サイズは29×40×20.5cm(幅×高さ×奥行)、価格は29,700円。背中が当たる部分は通気性のいいエアメッシュを採用し、ムレも軽減してくれます。

エアーの「シティパック」は街歩き向けにデザインした日常で使えるリュックスタイルのバッグ。表生地にはコーデュラバリスティックナイロンを使っているため耐久性があり、毎日の必需品をスマートに収納できるデザインになっています。

エアー シティパック AER-21027

「デスクまわりのアイテム収納が完結するようなポケットがついていること、見るからに丈夫そうな生地を使っていることなど、ビジネスマンが好みそうなポイントをしっかり押さえているモデルです。上面のファスナーポケットは裏地が起毛になっているので、保護が必要なデリケートなものを入れるのに便利。PCポケットはバッグの底面から数cm浮いた状態をキープしてくれて、雑に置いても衝撃が伝わりにくい構造になっているなど、細かいところまで気を遣ってつくられています」

フロント部分にはガジェット類を収納できる複数のポケットを用意
メイン収納にも複数のポケット
起毛の生地を使用したパッド付きPC用ポケットは15.6型まで対応
紛失防止タグなどを入れられるポケットも
優れたフィット感を実現するバックパネル。ラゲージを通すことができるパススルーも搭載

サイズは30×46×12.5cm(幅×高さ×奥行)、価格は31,900円。上面とサイド、2カ所にハンドルが付いているのも便利です。

最後に紹介するのは売れ筋のブランド、バーマスの「フリーランサー マルチパック L」。先進の優れた機能とスタイリッシュなデザインで、毎日の生活をサポートしてくれます。

バーマス フリーランサー マルチパック L

「独立したクッションポケット付きのPCルームがありますが、メイン収納にも簡易的にしまうことができるスペースがあり、『PCを素早く出し入れしたい』というニーズにも応えるバッグです。各種ポケットは収納すべきものがわかりやすく、モノが迷子にならないように工夫されています。スリムに収納できるエコバッグ付きなので、仕事帰りに買い物をする時にも便利です」

前ポケットにはペンやデジタルガジェット類の収納に便利なマルチポケットをレイアウト
背面はクッション入りメッシュパットを使った3D立体設計に。背中と触れる部分が少なくムレにくいのも特徴
メインルームにはメッシュポケットやベルクロ付きのオープンポケットが
背面側のPCルームはノートPCとタブレットを別々に収納できるセパレートタイプ。PCは15型、タブレットは10型まで収納可
ラウンドファスナーでコンパクトに折りたためるポケッタブルトートを付属

サイズは31×48×15cm(幅×高さ×奥行)、価格は23,100円。背面には財布やスマホの収納に便利な隠しポケットもレイアウトされています。

今回は全体的にスクエア型のデザインが多く、スペースをムダなく使える大容量モデルのニーズがよくわかるラインナップとなりましたが、気になるバッグはありましたか? 機能性やこだわりはそれぞれに異なるので、自分が使いやすそうなバッグを購入して仕事へのモチベーションを上げてみてはいかがでしょう。

ハンズ新宿店(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2タイムズスクエアビル2~8階)

なお、記事内の価格は取材(2月28日)時点のものです。

中野悦子