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エアコン買うなら今? 最大2.6万円の商品券がもらえる「東京ゼロエミポイント」

省エネ家電を購入すると商品券がもらえる「東京ゼロエミポイント」とは?

夏本番を前に、エアコンをはじめ家電の購入を考えている人も多いことと思います。近年は家電製品の値上がりが著しいところもありますが、地域によっては購入に際してポイント還元(商品券が送付)されることもあるようです。

東京在住の筆者もエアコン購入にあたり、東京都が実施している「家庭のゼロエミッション行動推進事業」(東京ゼロエミポイント)によるポイント還元を受けることができました。最大で26,000円相当の商品券がもらえる施策ですが、期限や予算も設定されているため、もし購入するなら早めに決断する必要があります。今回はこのキャンペーンがどういうものなのか、簡単に紹介したいと思います。

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省エネ性能の高いエアコンほど大きなポイント還元

「東京ゼロエミポイント」は、公益財団法人東京都環境公社が行なっている事業で、省エネ家電を購入した東京都の家庭向けに、その商品の省エネ度などに応じてポイント還元するものです(法人は対象外です)。

実際にはポイントではなく商品券で受け取りでき、最大で26,000円相当の商品券がもらえます。期限は2024年3月31日です。

この施策は2019年からスタートしていますが、期限が延長され、2023年4月購入分からもらえるポイントが増額されました。対象となる家電製品は、エアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明器具の4種類で、エアコンの場合は冷房能力、冷蔵庫の場合は容積によって還元ポイント数が変わります。エアコンについてもっと詳しく言うと、以下のような省エネ基準達成率、および冷房能力によって9,000~23,000ポイントがもらえることになります。

対象家電等と付与ポイント(東京ゼロエミポイントのWebサイトより)

家電量販店では、たとえば★マークの数(評価点)でこの省エネ基準達成率を表現していることがあり、さらにkWの単位で表される冷房能力と、もらえるポイント数が明記されていることもあります。

筆者が今回購入したエアコンは、富士通ゼネラルの「nocria AS-W563N2」という機種です。これは省エネ基準達成率(評価点)としては1.5以上、冷房能力はギリギリ3.6kWで、エアコン購入時にもらえるポイントとしては最大の23,000ポイントとなります。それと同額の商品券がもらえますが、エアコンの場合はJTBナイスギフト22,000円分と、LED割引券1,000円分となるようです。

自宅に設置した新しいエアコン

エアコン製品はそれこそ数え切れないほどの種類があり、最低限の機能を持つ安価なものから多機能な高級機種まで揃っています。しかし今回の「東京ゼロエミポイント」においては、そのなかでも省エネ性能の高い比較的高級な機種、つまるところ高価格帯の機種ほど高いポイント還元が受けられると考えておくと良いでしょう。

筆者の購入機種は、ぶっちゃけると本体価格と標準工事費合わせて約24万円。かなり痛い出費ですが、これにオプション工事費が追加になり、計約26万円になってしまいました(それでも18畳向けの省エネエアコンのなかでは安価な方です)。ですので、ポイント還元率としては10%弱。割合としては大きくないものの、それでもありがたい施策ではあります。

この施策は実店舗で購入したものも、ネットショップで購入したものも対象になりますが、省エネ基準達成率と冷房能力がもらえるポイントを左右するので、実店舗で店員に確認しながら購入機種を検討した方が無難かもしれません。機種によっては別のお得なキャンペーンが実施されていることもあり、ネット購入だとそれに気付けない可能性もあります(富士通ゼネラルでは、エアコンをスマート化する別売無線LANアダプターがもらえる期間限定キャンペーンを実施していました)。

富士通ゼネラルでは、エアコンをスマート化する無線LANアダプターがもらえるキャンペーンが実施中

申請の手順と、注意したい点

「東京ゼロエミポイント」の申請には、まず同公式サイトでユーザー登録する必要があります。ユーザー登録自体はメールアドレスや簡易な情報の入力のみのためすぐに終わりますが、実際の申請にはやや多めの書類を用意しなければなりません。

紙書類として用意したのはレシート、保証書、家電リサイクル券の3種類

紙書類による申請とスマートフォンによる申請の2パターンがありますが、筆者は手間が少ないと思われるスマートフォンでの電子申請を選びました。それでも本人確認書類(免許証など)、購入手続き時に受け取った領収証(レシート)、製品の保証書、購入時に発行される家電リサイクル券、自宅に設置したこと、かつ申請者が購入したことを証明する書類という、5種類の書類(データ)が必要です。

ユーザー登録→発行されたID、パスワードでログイン→生年月日と住所は追加で登録→対象となる家電製品の情報を登録→家電リサイクル券にある情報も入力する

このうち注意が必要なのが、領収証(レシート)です。規定では「購入者名」「購入日」「購入店舗名」「型番または製品名」などが記載されていること、とあり、このうち「購入者名」でつまずく可能性があります。通常、家電量販店で購入した場合はレシートに購入者まで記載されていることは少ないものと思われるからです。店員にお願いして手書きしてもらうか、別途申請者(自分)が購入したことがわかる書類を追加で提出する必要があります。

必要書類をアップロードする
気を付けたいのは領収証。「購入者名等がはっきりわかる領収書をご用意ください」とある
レシートの宛名には、購入者名はたいてい記入されていないはず

筆者の場合も、さすがにレシートに「購入者名」まで記入してもらうことはできなかった(購入時点ではそこまで必要なことを知らなかった)ので、購入店舗(ビックカメラ)のネットショップにある購入履歴のスクリーンショットを一緒に添付することにしました。これであれば製品名だけでなく購入者や住所も記載されているので、問題なく照合できるだろうと考えたためです。

レシートに購入者名の記載がないので、ネットショップの購入履歴のスクリーンショットを添付することに。これは「設置場所」の証明用としても利用した
ひと通りの必要書類・データが揃った

ただ、今回は実店舗で購入してもネットショップで購入しても、統一された履歴として残るシステムをもつビックカメラを利用したため、なんとか対応できましたが、そうではない実店舗で購入する場合は証明が難しいかもしれません(ビックカメラで購入したとしても、ポイントカードのネット連携をしていなければ履歴に残りません)。その場合は領収証やレシートに購入者名を記載してもらうようお願いすることを忘れないようにしなければならないでしょう。

必要書類を全てアップロード完了、最後に「登録申請」を忘れないように
「申請受付待ち」となった。あとは審査結果を待つだけ

2日で申請が承認、商品券到着は1カ月後

そんなこんなで以上の書類を揃え、スマートフォンで写真撮影したもの、もしくはスクリーンショットをとったものを「東京ゼロエミポイント」の申請サイトでアップロードし、対象製品の情報も設定して「登録申請」して待つこと2日、無事申請が受理・承認されました。

商品券が実際に送られてくるのはさらに1カ月以上先になるようです。

申請が承認されたことを通知するメール

多少の手間はかかるとはいえ、エアコンの場合最大23,000円相当の還元が受けられるのはありがたいところ。別の家電を購入するときの補助として使うなど、商品券が使える範囲内の買い物で自由に活用したいものです。

改めてお伝えすると、対象となるのは「都内に住所を有する個人」です。また、「東京ゼロエミポイント」は2024年3月31日までの期間限定となっており、予算を消化すればそれ以前に終了する可能性もあります。エアコンの場合は特にこの夏までが必要性の高くなるタイミングでしょうから、ポイント還元を受けたいなら今すぐに購入する必要がありそうです。

厳しい夏の暑さを涼しく快適に、しかし懐は冷え込ませないようにしつつ乗り切るためにも、ぜひ早めの省エネ家電購入を検討してみてください。

日沼諭史

Web媒体記者、IT系広告代理店などを経て、フリーランスのライターとして執筆・編集業を営む。AV機器、モバイル機器、IoT機器のほか、オンラインサービス、エンタープライズ向けソリューション、オートバイを含むオートモーティブ分野から旅行まで、幅広いジャンルで活動中。著書に「できるGoProスタート→活用 完全ガイド」(インプレス)、「はじめての今さら聞けないGoPro入門」(秀和システム)、「今すぐ使えるかんたんPLUS+Androidアプリ 完全大事典」シリーズ(技術評論社)など。Footprint Technologies株式会社 代表取締役。