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片付けセンスが破滅的なので「片付け名人」にお願いしてみた

カジタクの整理収納代行サービス「片付け名人プラン」を利用しました

2022年も残り1カ月を切りました。そろそろ大掃除に取り掛かる人も多いのではないでしょうか。筆者はキッチンや浴室など、水回りの掃除に家事代行サービスを使うことがあるのですが、今年試してみたいと思ったのが「整理収納代行」。

収納用品を使ってある程度片付けても、もともと片付けが破滅的に苦手なので気がつくと物が増えてうまく整理できません。今回は、カジタクの「片付け名人プラン」を申し込み、整理収納代行サービスを利用してみました。

片付け名人プランでは、整理収納アドバイザーの資格保有者が自宅に来てくれ、片付けたい場所の最適な収納方法や収納用品を提案し、実際に整理収納を行なってくれます。

サービス時間はスタッフ2人の場合は2時間、1人の場合は4時間で、料金はいずれも21,780円です。サービスエリアは都内全域と、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府の一部。

料金表
対応エリア

1回の利用につき、およそ1カ所の作業が標準で、今回はマスクやハンカチなど生活用品を収納している玄関の収納棚の整理をお願いすることに。また、基本サービスはスタッフ2人で2時間プランですが、今回はスタッフ1人の4時間プランを利用しました。

スタッフとして来ていただいたのは、整理収納アドバイザー1級を保有するカジタクの小林美菜さん。整理収納のコツだけでなく、片付け名人プランの詳細やどういった利用が多いのかについても伺いました。

先にBefore→Afterを公開しますが、このように変化しました。物の量は2/3になり、棚に余裕があります。どのようにして片付けられていったか、サービスの流れとともに紹介します。

整理収納アドバイザー1級を保有するカジタクの小林美菜さんに、整理収納をお願いしました
Before→After

物を全部出す→仕分け→収納

片付け名人プランではまず、部屋の様子や要望を聞く「ヒアリング」をします。初回利用時、ヒアリングはサービス時間に含まれず、初回特典として最大60分ヒアリングしてもらえます。なので2時間プランを初回で利用する場合は、最大3時間掛かることになります。

ヒアリング時には、今回片付けるエリアのほかに、どんな収納場所があるかも聞かれます。整理整頓する物の中には、今回整理するエリアではないところに収納した方が良いこともあるからです。

片付ける前にヒアリングしてもらいます。収納エリアの状況やこちらの要望をメモにまとめていました
サービス当日支払いを選択した場合は、この時点でお会計。クレジットカードのほかPayPayやd払いなども使えます

ヒアリングが終わったらBefore写真の撮影をし、片付ける場所周辺の貴重品や壊れやすいものを移動してから、片付けに移ります。片付けの大まかな流れは、「ものを出す」「仕分け」「収納」の3工程。

今回は玄関の収納棚の片付けをお願いしたので、棚の中に入っているものを一度すべて出しました。廊下に並べると導線上で作業しにくいので、リビングに場所を作って出したものを並べていきます。

Before写真の撮影。ギチギチに詰まっており、なにか収納したいときはとりあえず空いているところに置いていたらこうなりました。お恥ずかしいですがありのままの状態です
棚に入っていたものをすべて出し、床に並べました

棚に入っているとそこまで多いように思いませんでしたが、すべて出し切るとリビングが物で埋まり、こんなに量があったのかと驚きます。なお、物を出して並べるときに小林さんは物のカテゴリ分けもしており、手際よく似たカテゴリの小物は同じエリアに集めてくれていました。

今回だと、マスクや除菌シートなど「衛生用品」、使い捨てスリッパやネックピローなど「旅行用品」、電池や充電ケーブルなどの「ガジェット」といった風に、ざっくりと分けてくれます。もともと筆者は収納用品として、無印のポリプロピレンメイクボックスを使っていたので、カテゴリ分けした小物はこのボックスに入れていきました。

物を出しながら、似たカテゴリの小物は同じエリアに集めてくれていました。もともと使っていた収納ボックスに、ざっくりカテゴリ分けをして入れていきます
物をすべて出した収納棚
空になった棚は拭いてもらえます

「必要」と「不要」に仕分け

大体カテゴリごとにまとめたら、次は「仕分け」の工程です。ここでは必要なものと不要なものを仕分けし、不要なものは移動していきます。

まず小林さんは、明らかに不要なものとして「使用期限の切れたもの」を教えてくれました。いつか使うかもと思いつつ1回も使ったことのなかった熱冷まし用の冷却シートや使い捨てカイロなど、使用期限の切れているものが出てきたのでそれらを不要エリアに移動させます。

不要なものを決めるのは難しいですが、明らかに不要なものとして「使用期限の切れたもの」から不要エリアに仕分けていきます

ほかにも取り扱い説明書保証書が入ったクリアファイルについても小林さんは「今は説明書はネットで検索すれば読めます。保証書も保証期限が過ぎているものは捨てましょう」と提案してくれ、紙類の仕分けもテキパキと進められました。

明らかに不要なものではないが、必要か不要か悩むものもありますが、そういったものも相談しながら不要かどうか決めていきます。

また、使い捨てのスリッパやネックピローなどは、使用頻度が低く旅行時にしか使わないため「収納棚ではなくスーツケースに入れておきましょう。旅行時に荷造りするときもすぐに取り出せます」とのことだったので、これらはスーツケースに収納することにしました。

仕分け完了。不要なものは思いのほか少なかったのですが、この後収納してみると結構物が減ったことがわかります

物の住所を決めて「収納」

「仕分け」が終わったので、次は出した物を再び「収納」していきます。収納時は、「物の住所」を決めて、使った後も同じ場所に片付けられるようにします。

収納棚のどこにしまうかは小林さんが考えますが、「マスクやハンカチはよく使うから目線の高さに置きたい」「ドライバーと電池は今までと同じ場所に置いて置きたい」など、こちらの要望を聞いてくれます。立ち会いながらやるので、終わった後に「片付けた物が見つからない」ということもありません。

「収納」工程では、どこに何を置いたら使いやすいか考えるため、小林さんは棚をじっくり見つめる時間が増えていました。こちらが「よく使う」と言ったものは目線の高さに、「あまり使わないけど捨てられない」と言ったものは高所や下部に配置していきます。暫定で置いていき、後から微調整するそうです。

「物の住所」を決めて、使った後も同じ場所に片付けられるように収納します
立ち会って行なうのでどこに収納されたかも逐一確認可能

今回、収納棚の中身を取り出して仕分けているときに気付いたのが、「こんなに物があるのによく使うものが少ない」ということでした。日用品を収納している棚でしたが、防災用品、靴磨きセット、ダビング用の空のBlu-rayディスクなど、「たまにしか使わないもの」を多く収納していることが判明。

こうしたものはどんどん棚の下部に入れていきます。また、我が家の収納棚は奥行きがあり、普段使っている収納ボックスだと奥が余ってしまうので、ついつい奥にも物を詰めてしまっていました。

しかしそうすると当然取り出しづらくなるので、「奥に物を入れるときは同じものが複数あるストックのみにする」と、小林さんとルールを決めました。今回は、マスクや除菌シートのストックのみを奥に収納しました。

よく使うものを目線の高さに
奥行きのある棚ですが、奥に物を詰め込むと取り出しにくくなるのでストックのみを奥に収納しました

また、棚の奥に物を詰めるデメリットとして小林さんが言っていたのは、「物を奥に詰めると取り出しにくくなるうえに、手前の空いたスペースに“ちょい置き”しがちでゴチャゴチャしやすくなります」ということ。

すぐに居場所を決められない小物がある場合は、ちょい置き用のボックスを1つ用意しておくことを勧めていました。一時的にちょい置きボックスに入れておき、溜まる前に居場所を決めて定期的に片付けると良いそうです。

片付け完了。物の量が2/3に

こうしてすべての物を収納し片付けが完了しました。ここまでに掛かった時間は、ヒアリングを含めず約3時間でした。片付け前はギチギチに物が詰まった収納棚でしたが、不要なものを捨て、他の適した場所に収納したものもあるため、完了後はかなり余裕があります。

収納中も小林さんは「スカスカになるかも……」と言っていたのですが、物が少ない家に憧れがある筆者としては期待以上の仕上がりになりとても満足しました。

立ち会いながら物の住所を決めたので、どこに何があるのかも把握できています。また、目線の高さのエリアに物が少ないので、整理整頓された部分が視界に入りやすく気持ちが良いです。

収納完了。あまり使わないものは下部に、よく使うものは目線の高さに。収納スペースに余裕ができて満足です

プロの力は偉大

片付け名人プランを使うまでは、「頑張れば自分でできることを人に頼むのはどうなのか」と少し思っていたのですが、実際に利用してみて思ったのは「自分1人じゃできなかったな」ということです。

今回はスタッフ1人の4時間プランだったこともありますが、物を出したり不要なものを考えたりと、体力も頭も使います。なので途中で疲れてしまうこともあり、自分1人だけだったら床に物を出した状態で3時間くらい放置しそう、と思いました。

疲れたときも目の前でスタッフさんがテキパキと作業してくれているので、こちらもちゃんとやろうと思えてきます。また、最後に物を収納する段階も、自分では思いつかないような場所に収納してくれ、さらにそれが使いやすいアイディアで、プロの力を借りることの大事さをひしひしと感じました。

1回約20,000円という料金は最初ちょっと高いかなと思ったのですが、作業内容と片付け後のスッキリとした収納棚を見て納得のいく金額でした。

気が付いたら小林さんがキレイにたたんでいたハンカチ。1人で同じ量の作業をしようとしたらここまで気が回らなかったでしょう

今回は1回のみのプランとして利用しましたが、実際に利用すると3回プランを申し込む人がかなり多いそうです。1つのエリアを片付けると、他の場所もとなるようで、3回プランを2巡する人もいるとのこと。

3回プランを使う場合は利用料が少しお得になり、2回目利用時に追加料金を払えばいいので、初回利用時にすべて支払う必要がないのもありがたいポイントです。ちなみに3回プランは現在キャンペーン中で、通常65,780円のところ、12月28日までに申し込むと54,780円で利用できるそうです。

収納用品の準備は不要

また、収納用品については、プランを申し込んだからと新たに用意する必要はないとのこと。家の収納状況などは、プラン利用時のヒアリングで伝えるため、実際に片付けをしたあとで収納場所の状況を見ておすすめの収納用品を提案してくれます。

まずは既に家にある収納用品で整理するのですが、実際に片付けをしてみると収納用品は余ることがほとんどだそうです。今回も、もともと使っていた収納ボックスが1つ余りました。

片付け終了後、もともと使っていた収納ボックスが1つ余りました

なお、プラン利用時に収納用品が1つもない場合は、ボックス代わりに紙袋を使うことが多いそうです。片付け代行を頼む人は紙袋を取っておく人も多いようで、どの家でも大体は紙袋が余っているとのこと。

収納用品を提案する場合、小林さんは無印良品の収納ボックスを勧めることが多いそうです。無印は基本的にサイズが変わらないため、後から買い足してもキレイに揃った印象を保ちやすいとのこと。100円ショップやホームセンターでも収納ボックスは売っていますが、買い足そうと思ったら同じサイズがないということが起こりがちなようです。

我が家の場合は収納棚の奥行きが36cmあったため、無印だと奥行き34cmの「ポリプロピレン整理ボックス4」をオススメしてもらいました。棚の奥行きも小林さんがいつの間にか測ってくれており、その手際の良さに驚かされるばかりです。

奥行きが34cmある無印の「ポリプロピレン整理ボックス4」を収納用品として勧めてもらいました

片付けのコツなども伺って、ここまでで3時間半が経過しました。少し時間が余ったので、最後は捨てられない紙袋の整理を手伝ってもらいました。紙袋も同じようにすべて床に並べ、大きさごとに分けたら「必要」「不要」に仕分けていきます。

収納時はバッグインバッグの要領で、同じサイズの紙袋を紙袋に入れていきます。サイズの異なる紙袋を1つの紙袋に収めようとすると、かさばってゴチャゴチャするのでオススメしないとのことです。

時間が余ったので紙袋も整理
サイズごとにすべて床に並べ、「必要」「不要」に仕分け
必要なものは同じ大きさの紙袋に収納。こうするとかさばらずスッキリします

紙袋を整理して4時間のプランが終了。今回はスタッフ1人でしたが、スタッフ2人の2時間プランが主流とのことです。スタッフが2人いると効率よく作業でき、2時間の方が利用者も疲れにくいのでオススメだそうです。

1つのエリアがキレイになると他のエリアも整理したくなるので、3回プランが人気なのも納得です。3回プランの利用も検討しつつ、まずは今回整理したエリアをキレイに保つことを心掛けたいと思います。