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【買い物相談】ネトフリとPS5にマッチするサウンドバーを知りたい(予算4万円)

パソコンやスマホ、家電などがほしい。でも、どういう基準でなにを選べばいいか、わからないということが多いハズ。自分の生活スタイルや仕事環境にあった製品はどれ? を専門家に聞いてみましょう。

相談内容:ネトフリとPS5にマッチするオススメサウンドバーを知りたい

PS5対応で買ったテレビの画質がいいのでNetflixなど見るようになったが、せっかくなので音も良くしたい。

部屋にスピーカーをたくさん設置するのは無理なので、テレビ前に置くだけの「サウンドバー」が気になっている。主な用途はNetflixのドラマや映画とゲーム(PS5/Nintendo Switch)。あと、サラウンドフォーマットの「Dolby Atmos」は使ってみたい。

ネトフリとPS5にマッチするオススメサウンドバーを知りたい
欲しい物

・製品:サウンドバー
・予算:値段は数万円。高くても4万円以内に抑えたい

使用環境

・テレビはLG「55NANO91JNA」
 HDMIは4ポート(2ポートが4K/120p対応、1ポートがeARC対応)で4ポート占有中
・Netflixなど動画サービスを見るのはテレビ内蔵機能
・テレビ台の大きさから設置できるのは奥行き60cm程度。横幅は制約なし

要望

・せっかくなのでDolby Atmosなど高音質・サラウンドを体験したい
・よく見るのはNetflixのドラマ・映画とゲーム
・HDMIポートは全部埋まっているので、ポートを減らしたくない
・PS5の4k/120pゲームも試してみたい
・音楽ストリーミング配信のも聞けるとうれしい(Spotifyとか)

鳥居一豊さんの回答

提案1:ヤマハ「SR-C20A」

直販価格:19,530円 ( URL )

サウンドバーは身近なテレビ用スピーカーとして登場しました。安価なものは1万円未満から、高級機では10万円を超えるものもあり、価格の幅は広がっています。中心的な価格帯は2~5万円ほどです。

まず、2万円未満の製品は、「テレビの音を高音質化する」ことが最大の目的となるので、サラウンド音声は5.1chのドルビーデジタル対応のものが中心となります。Dolby AtmosやDTS:Xといった、より上位のサラウンドに対応するものは4~5万円からになります。

2万円未満でのおすすめは、ヤマハ「SR-C20A」です。横幅60cmのコンパクトサイズですがサブウーファーも内蔵しています。コンパクトで薄型サイズなので設置がしやすく、リビングだけでなく、パーソナルルームでも使いやすいです。

ヤマハ「SR-C20A」

一番の特徴は音質の良さ。くっきりとした聴きやすい音で、低音もなかなかパワフルです。サラウンド音声は最新のサラウンドのような再現はできませんが、左右の広がりや後方の音の周り込みもなかなか優秀。サラウンド技術で長い歴史を持つヤマハらしい音を楽しめます。

HDMIはテレビと接続するための1系統のみで、その他のHDMI出力を持たないなど、機能的には物足りなさもありますが、テレビ用スピーカーとしての実力は十分だと思います。

提案2:JBL「BAR 5.0 MultiBeam」

直販価格:39,800円前後 ( URL )

約4万円ですが、このくらいの価格になると最新のサラウンド方式であるDolby Atmosに対応したモデルが視野に入ります。

JBL「BAR 5.0 MultiBeam」

おすすめはJBLの「Bar 5.0 MultiBeam」。前面に3つのスピーカーを内蔵し、左右にサラウンドスピーカーを備えた5スピーカー方式で、サラウンドスピーカーは直進性の強い音のビームを放射して壁の反射を利用して後方の音を再現します。この技術とDolby Atmosのバーチャルハイト技術により、高さ方向の音まで再現でき、より立体的な音響が楽しめます。横幅も709mmとコンパクトな部類なので、使いやすいです。

そして、低音を増強するパッシブラジエーターも4つ内蔵しており、ワンボディ型ながら低音も十分。JBLらしいパンチの効いた重低音をサウンドを楽しめます。

コンパクトさを重視するなら、パナソニック「SC-HTB01」(実売価格43,500円)もおすすめ。横幅430mmのワンボディ型でDolby AtmosのほかDTS:Xにも対応している点が特徴です。

提案3:デノン「DENON HOME SOUNDBAR 550」

実売価格:88,000円 ( URL )

テレビ音声や映画だけでなく、音楽鑑賞も楽しみたいという人には、デノンの「DENON HOME SOUND BAR 550」がおすすめ。650mmとコンパクトなサイズに、19mmツィーター2個、55mmミッドバス4個、50×90mmのパッシブラジエーター3個を内蔵。Dolby AtmosとDTS:Xに対応し、立体的なサラウンドを豊かに再現します。

デノンのオーディオ製品の音を仕上げているデノンサウンドマスターが最終的なチューニングを行なっており、音質も極めて優秀。しかも、Amazon Music HDやSpotifyなどの多彩な音楽配信サービスに対応するネットワークオーディオ「HEOS」も搭載しているほか、「Alexa」対応で音声による操作もできます。映画も音楽も満足できる高機能機です。

また、別売のサブウーファーやリアスピーカーを追加して本格的なサラウンドシステムにグレードアップすることも可能。価格はちょっと高いですが、映画館のような本格的なサラウンドを目指したい人にはぜひ検討してほしいモデルです。

別売リアスピーカーでシアターをアップグレードできる

AV Watch 山崎健太郎 編集長さんの回答

提案1:デノン「DHT-S216」

実売価格:23,000円前後 ( URL )

価格を抑えつつ、ゲームや映画だけでなく音楽も楽しみたいという要望からチョイスしたのがデノン「DHT-S216」。価格はオープンプライスで実売約23,000円と、サウンドバーの中でも購入しやすい価格帯なので入門機的にもオススメです。

デノン「DHT-S216」

オーディオの入門機は、売り場で目立つために低音を膨らませたり、高域をキツめにするなど、“派手な音”になる傾向がありますが、DHT-S216は安いのにその真逆。ピュアオーディオっぽい素直なサウンドが楽しめるのがグッとくるポイント。

様々なサウンドを広がりのある音で再生する「DTS Virtual:X」機能は搭載していて、効果も十分あるのですが、“音の純度”を重視して、そのサラウンド化処理をすっ飛ばして音声をアンプにダイレクト伝送する「Pureモード」を備えているのがユニーク。「サウンドバーってこんな音でしょ?」というイメージを持っている人が聴くと、「こんな素直な音のサウンドバーがあるの!」と、驚くと思います。

ぶっちゃけ“重低音が凄い”とか“ビームで音が反射して”とか、機能的に凄いところはないのですが、「ちゃんと作られた音の良いスピーカー」であれば、何か凄い機能に頼らなくても聴き応え抜群な音が楽しめるとわかる……そんなサウンドバーが「DHT-S216」です。

もちろん、このサイズとは思えないしっかりとした低音も出ますし、DTS Virtual:XをONにした時の音の広がりもテレビ画面サイズを超えたものがあるので、テレビ内蔵スピーカーからのグレードアップはしっかり実感できるはず。

音楽配信サービスを、サウンドバー本体で再生する機能は備えていませんが、Bluetoothには対応しているので、スマホからの音楽再生は可能。素直な音なので、“音楽をじっくり楽しむBluetoothスピーカー”として活用するのもオススメです。

提案2:JBL「BAR 5.0 MultiBeam」

直販価格:39,800円 ( URL )

予算ギリギリですが、サウンドクオリティと機能性の高さで満足度が高そうなのがJBL「BAR 5.0 MultiBeam」です。

JBL「BAR 5.0 MultiBeam」

「壁」に反射させることで、実際に左右後方からサラウンドの音が聞こえるようにする「ビームフォーミングスピーカー」が特徴です。両側面のスピーカーから音のビームを放出して、部屋の両側の壁に反射させ、あたかもユーザーの横にスピーカーが出現したような、広がりのあるサラウンドを実現できます。

それだけでなく、Dolby Atmosバーチャライザーという技術を使って、高さ方向にも広がっているように聴こえる再生をして、左右、そして上下と、音場を拡張してくれます。特に、左右方向のしっかりとした音の広がりが実感できるのはビームフォーミングスピーカー搭載機ならではです。

本物のリアスピーカーを設置したホームシアターと比べると、後方からの音はそこまで明瞭に感じられませんが、前方から大きくユーザーを包み込むサラウンドが体験できます。

また、4基のパッシブラジエーターと合計出力250Wのアンプも搭載。低い音が出るだけでなく、ユーザーへとグイグイ迫ってくるような、音圧の豊かさも備えており、映画のアクションシーンや、ゲームの銃撃音など、太い低音こそホームシアターの醍醐味! と感じる人にもオススメです。派手な番組だけなく、ニュース番組の男性アナウンサーの声が、凄く落ち着いた、お腹から出ている声に聴こえたりと、普段使いでも音の良さを実感できると思います。

Wi-Fiも内蔵しており、AppleのAirPlay2や、GoogleのChromecast Built-inにも対応し、スマホからの音楽再生もかんたん。Alexa、Google アシスタントからの音声操作も可能です。

細かい点ですが、前面右側にディスプレイを内蔵していて、「HDMI IN」とか「TV」など、選択している機器や、「Atmos」などのフォーマット情報が文字で流れるのも特徴。一般的なサウンドバーはステータスをLEDランプで表示するだけ、みたいな製品が多いので、どういう機器がどういうフォーマットで出力されているかが確認しやすくて便利です。

提案3:ソニー「HT-A7000」

直販価格:154,000円( URL)

すいません。予算4万円以下という相談ですが、15万円超の製品を提案してしまい……。ただ、“ゲーム環境の充実”と“本格的ホームシアターへの拡張”に興味があるなら、思い切ってソニーの「HT-A7000」を検討してもいいかもしれません。

高級モデルなので、DTS:X、Dolby Atmosなどに当然対応していますし、筐体内にサブウーファーやイネーブルドスピーカー、ビームツイーターを搭載。天面に搭載したイネーブルドスピーカーで天井に音を反射させ、上からの音を再現。ビームツイーターは、左右の壁に音を反射させ、広がりのあるサラウンドを再生してくれます。ソニー独自のバーチャルサラウンド技術「Vertical Surround Engine」も組み合わせる事で、サラウンドの“密度”もアップしています。

その上で“ゲーム環境の充実”ポイントとして、HDMIが8K/60Hz、4K/120Hz映像のパススルーに対応しているのが注目ポイント。PlayStation 5やゲーミングPCなどと組み合わせ、4K/120Hzのハイフレームレートなヌルヌル映像と、本格サウンドバーのサラウンドを一緒に味わいたい! でもテレビのHDMI入力を2つ占領したくない! という場合は、「HT-A7000」がベストな選択肢かもしれません。

“将来性”の面では、別売の「SA-RS3S」(実売44,000円前後)というスピーカーを購入すると、これをワイヤレスのリアスピーカーとして使うことができます。さらに、ワイヤレスサブウーファー「SA-SW5」「SA-SW3」も用意されています。

HT-A7000単体でも十分楽しめますが、将来的に本格的なホームシアターを導入したくなった時も、それを実現できる。先行投資として、ちょっと高価ですが「HT-A7000」を検討してみるのも良いと思います。