いつモノコト
コーヒー抽出が安定 30秒ごとに音が鳴るカリタのドリップスケール
2025年2月11日 09:15
ハンドドリップでコーヒーを淹れる際に使う道具として、注いでいるお湯の量と経過時間を同時に計れる「ドリップスケール」というアイテムがあります。今回、カリタから2024年に発売された「ブリュースケール」を買ってみたので紹介してみたいと思います。Amazon.co.jpにて6,004円でした。
以前紹介したハリオの電気式サイフォンコーヒーメーカーでコーヒー気分が盛り上がったこともあり、ハンドドリップのドリッパーも試したことがないものを使おうと思い最近購入したのが、カリタの「ウェーブドリッパー」でした。
ウェーブドリッパーは「カップケーキ型」のような独特な形のペーパーフィルターを使うシリーズで、雑味が少なく、比較的安定した味で抽出が可能とされています。そこで、ドリップスケールもカリタの製品「ブリュースケール」で揃えてみたというわけです。
メーカーを揃えるのは無駄なこだわり、というわけでもありません。ドリップスケールでも高度化した製品は、同じメーカーのドリッパーを使うことが暗に前提になっている場合もあるからです。
もっとも、「ブリュースケール」はそこまで対象を絞り込んだ製品ではなく、比較的シンプルです。注湯による重量変化を検出して自動的に開始できるカウントアップ(ストップウォッチ)もしくはカウントダウン、という2種類の機能がメインになっています。一般的な透過式のドリッパーで使うのはカウントアップのストップウォッチです。
特徴的なのは、30秒ごとに「ピッ」と音が鳴る仕様です。ハンドドリップは通常、複数回に分けてお湯を注ぎますが、音でも指標になるタイミングを教えてくれるというわけです。ハンドドリップをしていると、お湯の注ぎ方や量に集中してしまい、時間の経過を見逃しがちです。「ピッ」と音が鳴ることでそうしたミスを減らすことができ、抽出を安定させらるというわけです。
はかりとしてもなかなか優秀で、計量範囲は0~3,000g、最小表示は600gまでが0.1g、600~3,000gが0.5g、精度は600gまでが±0.1g、600~3,000gが±0.5gとなっています。大きな器具を乗せたり、大量抽出したりする場合にも対応できます。また、安価なはかりだと重量が変化してから表示に反映されるまでに遅延があり、細かな操作が行ないにくいですが、さすがにこの価格帯の製品だと遅延なく表示され、細かな操作が行ないやすいです。
現在のハンドドリップ・シーンは高度化していて、“メソッド”や“レシピ”といった言葉が飛び交っています。久々にいろいろ調べてみたところ、複雑な手順がどんどん出てきて、戸惑ってしまいました。
どのドリッパーを使うか、というのは、どの“流派”に属するか、ということと同じです(なにも深刻な話ではありませんが)。世間で人気なのは、円錐形のペーパーフィルターを使うハリオの「V60」で、プロのバリスタが考案するメソッドやレシピがYouTubeなどで多数公開されています。ドリップをアシストして、バリスタ監修のレシピを再現する高度なドリップスケール「ポラリス」も登場しています。
一方の私は、カリタのドリッパーを選んだので、同じカリタのドリップスケールを選んだ、というわけですね。もっとも、このカリタの「ブリュースケール」はカリタのドリッパー専用というわけではなく、30秒で区切って考えているレシピなら対応できますし、ある程度シンプルな分、ほかのドリッパーにも応用できると思います。“カリタ派”でなくても、いろんなドリッパーを使い分けて楽しみたいという人や、毎回の抽出を安定させたいという人は便利に使えそうです。