ミニレビュー
電子マネーとICカード利用でポイントが貯まる「おサイフライフ+」はどんなアプリ?
2020年3月3日 08:15
消費税が10%へ引き上げられ、それに合わせてキャッシュレス決済時に最大5%のポイント還元が受けられる施策も広がった。これを機会に、現金の代わりに電子マネーやQRコード決済、クレジットカードなどを積極的に使うようになった人も多いはずだ。
消費税アップ分の出費は避けられないとしても、こうしたポイント還元などを上手に活用してできるだけお得に買い物したいところ。政府の「ポイント還元事業」に加えて、個々のキャッシュレス決済で提供している独自のポイントサービスも見逃せない。そしてさらにポイントをゲットしたいなら、2月12日からサービスリニューアルした「おサイフライフ+」も試してみるべきだ。
買い物でポイントがもらえる「ラッキータッチ」がバージョンアップ
フェリカネットワークスが提供する「おサイフライフ+」アプリは、もともとは「ラッキータッチ」と呼ばれていたもの。おサイフケータイ搭載スマートフォンで、モバイルSuica、nanacoモバイル、楽天Edy、モバイルWAONという4種類の電子マネーを利用しているユーザー向けのアプリだった。
各電子マネーで一度に50円以上の買い物をするごとに、くじ引き風のゲームを1回プレーでき(基本的には1日1回まで)、ランダムで0~1000ポイントを獲得できる。獲得したポイントは各電子マネーのポイントに充当され、それぞれで電子マネーに交換して再び買い物に使える、という仕組みだ。
ラッキータッチは2015年からスタートし、すでに5年目。途中、対象電子マネーにWAONが加わるなどのアップデートはあったが、2月12日の「おサイフライフ+」への名称変更とサービス内容の拡充は、これまでで最も大きな変化と言える。そのなかでもポイントとなるのがICカードへの対応だ。
ICカードユーザーもポイントがもらえ、モバイルdポイントカードにも対応
これまでのラッキータッチでは、おサイフケータイ対応スマートフォンの電子マネーサービス4種類を使った買い物だけがポイント当選の対象だった。しかし、今回から新たにスマートフォンとは無関係なICカードでの買い物でもポイントがもらえるようになった。対応するのは(FeliCaポケットありの)Suica、nanaco、楽天Edy、WAONを搭載しているICカードとなる。
なお、対応スマホはおサイフケータイ対応機種、つまりAndroidスマホに限定され、iPhoneユーザーが利用できない。
利用方法は、ICカードをスマートフォンにかざすだけ。ICカードの場合も一度に50円以上の買い物でゲームを1回プレーできる。こちらは今のところ1日2回までの制限となっているので、おサイフケータイの電子マネーよりポイントゲットの確率は高そうだ(ただし、2月28日まではキャンペーン期間として、おサイフケータイによる購入時も1日2回までプレーできる)。
残念なのは、おサイフケータイではないがICカードは持っているという人は活用できないこと。ICカードをおサイフケータイの機能で読み取る必要があるためだ。また、iPhoneも対象外だ。
なので、ターゲットユーザーはある程度絞られる。設定が面倒だったりしておサイフケータイを使わずICカードを使い続けてきた人、もしくはおサイフケータイ搭載スマホに買い換えたばかりのICカードユーザーが利用しやすい機能と言えそうだ。
なお、2月12日のアップデートでは、おサイフケータイの「モバイルdポイントカード」でもポイントがもらえるようになった。したがって、おサイフケータイとICカードを合わせると、計9種類の電子マネーでポイント当選のチャンスが得られる。
dポイントカードは利用できる店舗が急拡大していることもあり、おサイフケータイユーザーとしてはこちらの方がうれしい変化かもしれない。
「おサイフマイル」開始で電子マネーポイントサービスの一大ポータルに
おサイフライフ+になったことによるもう1つの大きな変化は、ラッキータッチが数ある機能のうちの1つとなり、それ以外にもポイントをゲットできる機能が加わったこと。「もらっトク!モール」「レシータブル」「アンケート」の主に3つのサービス・機能で、電子マネーの利用とは無関係にポイントがもらえる。
「もらっトク!モール」では、同サービスに利用登録しておくことで、楽天市場でのショッピングや会員登録などでポイントがもらえるようになる。「レシータブル」では、特定の商品を購入したときのレシートを写真に撮って送信することでポイントがもらえ、「アンケート」では随時追加されるアンケートに答えることでポイントがもらえる。
これ以外にも、キャンペーンでポイントゲットできるチャンスが増えることもある。キャンペーン情報などもおサイフライフ+のアプリ上で知ることができるので、電子マネーポイントサービスのポータル的なアプリとして活用できるわけだ。
そして4月1日になれば、さらに新たなポイントサービス「おサイフマイル」も開始され、ポータルアプリ的な位置付けがさらに強化される。おサイフマイルは、おサイフケータイのモバイルSuica、nanacoモバイル、楽天Edy、モバイルWAONそれぞれの利用に応じて共通の「マイル」が貯まり、そのマイルを各種電子マネーのポイントに交換できるというものだ。
現在はおサイフマイルにトライアル参加するユーザーを募っているところで、締め切りは3月10日、募集人数は1万人まで(応募が1万人を超えた場合は抽選となる)。エントリーはメールアドレスを登録するだけの簡単なものなので、おサイフケータイユーザーは早めに応募しておきたい。
上手にポイントサービスを活用してもっとお得に
おサイフライフ+を利用することで、各種電子マネーが独自に実施しているポイントサービスとは別に、買い物1回あたり最大1,000ポイントのポイントをゲットでき、ICカードの利用でも同様にポイントが当たる可能性がある。といっても、ほとんどの場合は当たっても1ポイントや2ポイントだったりするので、あまり期待しすぎるのも良くないが、増税分の負担をちょっとは取り戻せるはず。
そして、4種類の電子マネーの共通ポイントにもなりうるおサイフマイルも4月から開始されれば、一段とお得感は増してくる。少なくともインストールしておいて損のないアプリ。おサイフケータイは持っていてもまだ電子マネーは使っていない人、あるいはこれからおサイフケータイ付きスマートフォンを購入しようとしている人は、ぜひともおサイフライフ+とおサイフマイルでポイントアップに勤しんでほしい。