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iOSがSMS進化版「RCS」サポート、日本ではKDDIがまず対応

KDDIは、au、UQ mobile、povo1.0を利用するiPhoneユーザー向けに、電話番号でやりとりするメッセージサービス「RCS」の提供を開始した。データ定額プランであれば利用料は無料。国内の通信キャリアでは初めての対応になる。povo2.0とMVNO回線は、今後対応する予定。

RCS(Rich Communication Services)は、同じく電話番号でやりとりするSMSと比較して、写真・動画など大容量コンテンツにも対応したメッセージのやり取りが可能。OSに標準搭載されているメッセージアプリ「iOS メッセージ」で利用できるようになる。

利用にあたっては、最新のiOS 18.4にアップデートが必要。また、「My au」などで無料のRCSオプションを申し込み、端末側の設定でRCSスイッチをオンにする必要がある。

SMSは送信1通ごとに料金がかかるのに対し(受信は無料)、RCSはデータ定額プランであれば送受信の料金を気にせずに利用できる。Androidではすでに「Googleメッセージ」アプリがRCS対応となっている。KDDIは今後、RCSにおける迷惑メッセージ対策の拡充や、災害対策アカウントの開設なども予定している。

KDDIは今回の対応にあわせて、RCSで使える「なつかしの絵文字スタンプ」「毎日使えるPontaスタンプ」も配信する。スタンプは、App Storeから専用アプリの形でダウンロードする。Androidでは「Google メッセージ」アプリ上の操作でダウンロードできる。

「なつかしの絵文字スタンプ」
「毎日使えるPontaスタンプ」

RCSは、携帯電話の国際的な業界団体であるGSMAが定めた国際標準規格。電話番号でやりとりする(=通信キャリアが提供する)SMSやMMSの進化版という位置付けで、日本ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社がRCSを使う「+メッセージ」を展開するなど、国内で規格自体の利用は広がっている。

一方で、海外キャリアのユーザーとのやりとりには相互接続に課題があったほか、iOSでの対応が遅れていたことで、国際標準規格としての普及は遅れていた。今回のKDDIの取り組みは、iOSのRCSへの対応をキャリアとしてサポートし、グローバル標準への対応を進めるものになる。