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LINEのリニューアル、25年度に延期 AIエージェントも導入
2025年2月6日 19:40
2024年度後半を予定していた「LINE」アプリのリニューアルが、2025年度に延期された。LINEヤフーが6日に開催した、2024年度第3四半期決算で明らかにしたもの。
LINEアプリについては、2023年11月に24年度のリニューアルを発表。「ホームタブ」を新たなポータルとして刷新するほか、「ショッピングタブ」によりYahoo!ショッピングなどへの送客を強化する方針を説明し、24年5月時点でも「順調」としていた。
しかし、状況変化により「タブ構成」を見直し、2025年度にリニューアルすることとした。その理由の一つは、「生成AI要素の取り組み」で、AIエージェント化の流れで、その要素をLINEの中に取り入れていくとする。もう一つは収益性に関するもので、「この2点をみて仕切り直ししている」とのこと。
リニューアルは25年度中に順次予定しているが、ユーザーにとっては大きな影響があるため、「テストを繰り返しながら慎重にすすめる」とした。事業面での影響は25年度後半から26年度に出てくる見通し。
第3四半期決算は堅調 Yahoo!ふるさと納税で年末伸長
LINEヤフーの2024年度第3四半期決算は、売上収益が5,034億円(前年同期比6%)、調整後EBITDAは1,290億円(同17.5%)。アカウント広告とPayPay連結の成長で増収増益となった。
メディア事業については、アカウント広告の成長により増収増益。また、有償LINE公式アカウントと従量課金売上の拡大により、売上拡大している。
コマース事業は、売上収益は2,258億円で前年同期比3.1%増。調整後EBITDAは同19.9%増の418億円。Yahoo!ショッピングは前年同期比9.5%増、トラベルは同25.1%の成長となった。国内ショッピングは、11月と12月の販促施策が好調だったほか、12月に開始した「Yahoo!ふるさと納税」により、注文者数・注文単価が伸長したという。
国内リユースの売上収益は前年同期比63億円減少。Yahoo!フリマの取扱高は2桁成長だが、Yahoo!オークションは落札者数が伸びず減少となった。
リユース事業については、「国内主要プレーヤー」ながら、成長拡大への取り組みが急務とし、仲介越境EC大手の「BEENOS」を買収。海外購入者向け販促施策の実施などで、ヤフーの各事業とのシナジー創出を目指す。
戦略事業は、PayPay連結の成長により増収増益。PayPay連結は前年同期比19.9%の成長、その他金融は同27.7%増となった。PayPayの登録ユーザー数は6,700万、連結取扱高は4.1兆円、連結売上高は672億円、連結EBITDAは前年同期比376.1%。