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OpenAI、詳細な調査レポートをChatGPTで作成できる「deep research」

OpenAIは3日、東京において、Webなどのオンライン情報から詳細な調査レポートを作成する新機能「deep research」を発表した。ChatGPT上で利用可能で、3日からはChatGPT Pro(200ドル)のユーザーから対応する。今後、Plus(20ドル)やTeamユーザーも利用可能となる予定。

deep researchは、オンラインの情報を検索・統合し、詳細なリサーチタスクを完成する機能。「OpenAIの次世代エージェント」と位置づけており、ユーザーが質問をChatGPTに入力すると、数百のオンラインソースを検索し、分析・統合し、包括的なレポートを作成する。deep researchでは、Webブラウジングとデータ分析に最適化した次期バージョンのOpenAI o3モデルを採用しており、推論を活用してインターネット上の大量のテキストや画像、PDFなどを、検索し解釈・分析する。

金融や科学、政策、工学などの分野の知識労働において、正確かつ信頼性の高いリサーチを必要とする人に向けて開発。調査レポートには、引用元を明示する出典のリンクなどを表記し、調査の元となるデータ等をユーザーが確認できるようにしている。

deep researchの利用には、ChatGPTのメッセージ作成画面で「deep research」を選択し、クエリを入力する。例えば、ストリーミングプラットフォームの競合分析や、通勤用自転車に関するレポートなど、必要なことをChatGPTに伝えると調査を実施してくれる。また、質問を補足するためにファイルやスプレッドシートを添付することも可能。

なお、deep researchの実行には5分から30分かかる場合があり、その際はユーザーは別の作業を実行でき、調査が完了すると通知が届く。また、実行された手順と使用されたソースの概要を示すサイドバーが表示される。

今後数週間のうちに、deep resarchのレポートに画像の埋め込み、データ可視化や分析結果なども追加予定としている。

Introduction to Deep Research

3日からChatGPT Proユーザー向けに、1カ月あたり最大100件のクエリから提供開始する。その後、PlusとTeamユーザーに開放し、Enterpriseユーザーに展開する、英国、スイス、欧州のユーザー向けの展開は作業中としている。また、より小さいモデルで動作するdeep resarchを開発中で、利用可能なクエリを拡大予定。早ければ、1カ月後にPlusユーザーにdeep researchを提供できるとしている。

現在はChatGPTのWebからの利用に対応しているが、2月中にモバイルとデスクトップアプリにも対応予定。また今後はWeb情報だけでなく、より専門性の高いデータソースへの接続も予定している。

なお、同様の機能はGoogleのGemini Advanced(月額2,900円)に「Deep Reasarch」として搭載されている。