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パナソニック、「松下幸之助AI」開発 経営面での示唆を提供する人物AI
2024年11月28日 10:57
パナソニック ホールディングスとPHP研究所は、「松下幸之助」再現AIを開発した。AIを活用し、「経営面での示唆を提供することのできる人物再現AIを目指す」という。
松下電器産業(パナソニックHD)の創業者であり、PHP研究所の創設者である松下幸之助の理念継承を目的とし、東京大学大学院工学系研究科 松尾・岩澤研究室の松尾豊教授が技術顧問を務める松尾研究所と共同で開発したもの。
パナソニックグループでは、社員が「社会の発展への貢献」を実践する際に、経営基本方針を参照している。その経営基本方針の基となる創業者 松下幸之助の経営理念を社員が正しく理解し、時代をこえて継承するため、生成AIを活用することとした。
PHP研究所では、松下幸之助のPHP理念(繁栄によって平和と幸福を)研究を継承。啓発の一環として出版事業、産業教育事業を展開しており、松下幸之助の3,000本の音声資料を有している。PHP研究所が保有する、松下幸之助の著作物や講演・対談等の発言記録・音声データをもとに、パナソニックHDが人物再現AIを開発。音声だけでなく、「人の思考と話し方を究極的に再現するDigital Human」の生成にチャレンジしたという。
今後は、松下幸之助から直接薫陶を受けた人物や松下幸之助研究者などの専門知識を取り込み、さまざまな状況や事例で、「松下幸之助ならどう考えるのか」、「松下幸之助ならどのような経営判断を行なうのか」など、より深い経営面での示唆を提供することのできる人物再現AIを目指す。また、パナソニックHDでは、松下幸之助再現AI開発の知見やノウハウを活かし、顧客の要望に対応できるパーソナライズドLLM(大規模言語モデル)技術などの研究開発を進める。