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新宿御苑でロボットによる無人販売 パナソニック

パナソニック ホールディングスは、東京都新宿区の新宿御苑において、遠隔操作型ロボットを用いた移動型無人販売サービス「PIMTO(ピムト)」の実証実験を開始する。期間は11月7日~12月8日。

新宿御苑は1949年の一般公開以来、約1億人の来園者が利用。近年では訪日旅行者の増加に伴い、2023年度には過去最多の約250万人超を記録した。今後も来園者が増える見込みであることから、来園者の満足度向上と、新宿御苑の魅力を伝える商品の販売機会の増加、そして障がい者の就労支援を目的とした移動型無人販売の実証実験を行なう。

工事不要で景観や自然を保持しながら、販売間口を増やすことができる無人販売ロボットを提供。移動可能で、季節や天候、イベントなど需要の変化に合わせて柔軟に販売場所を変更できる。常時移動する運用ではないため、自律移動の必要がないことから、移動は遠隔操縦で行なう。

導入にあたっては、インバウンドのニーズなどマーケティング調査を行ない、販売する商品の企画支援、購入時の体験価値を向上させるロボットの企画、仕様策定を実施。来園者の増加や満足度向上、事業者の売上増に貢献する。販売する商品は国民公園協会、マッシュアップ、電通とともに「御苑のOYATSU」を共同で企画・開発している。

メロンといちごをテーマとした、北海道「まるやまめろんぱん」製の厚皮クッキーと、メロンパンを販売
おまけの木工コースターは、復興支援で設立された南三陸の工場で生産し、商品の袋詰めはなどは東京都の福祉就労支援施設などが担当する

福祉的就労の支援として、障がいや心に不安を抱える人が、新宿御苑を訪れる際の利便性だけでなく、運営業務に参加しやすい環境づくりを目指し、「働く視点でのユニバーサルデザイン」を推進。その一環として、福祉施設との連携により、ロボットの遠隔操縦を活用した移動業務や、販売商品の梱包作業などを行なう。

運用面では、在庫補填や商品入替、移動の依頼などを簡便で円滑に実施できる運用支援アプリ「PIMTO UI」を開発。ロボットについてはTISインテックグループが提供する駆動シャーシ部品を採用。シャーシに付随するソフトを使用し、遠隔操縦やロボットの位置情報の確認などができる。

実施期間は、11月7日~12月8日の木、金、土、日。期間中は、菊花壇展(11月1日~11月15日)、洋らん展(11月19日~11月24日)の開催期間内にも一部の日程で実施する。

今後は、新宿御苑での運用を通して顧客価値、原価試算、運用の実現性などを検証。サービス提供価格を定め、今後の本格的なサービス開始を目指す。