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楽天ラクマに「最強鑑定」 ブランド品を受取前にコメ兵が検品

楽天のフリマアプリ「ラクマ」は、ブランド品の検品をする「ラクマ鑑定サービス」を、「ラクマ最強鑑定」に刷新した。購入者に商品が届く前に鑑定する「お届け前鑑定」を新たに開始する。利用料は無料。

コメ兵と共同で提供するサービス。これまでのラクマ鑑定サービスは、商品到着後に購入者が検品を依頼し、ラクマ指定の場所へ商品を送る「後から鑑定」機能のみだった。今回新たに、購入者の手元に届く前に検品できる「お届け前鑑定」機能を追加した。購入者が商品を発送する手間がなくなり、検品済みの商品を受け取ることができる。

対象カテゴリは、ブランドバッグ、衣料、時計、ブランドジュエリーなど。対象ブランドは400以上。

これまでは「後から鑑定」のみだったが、新たに「お届け前鑑定」を追加
対象ブランドは400以上

お届け前鑑定が適用される出品方法は「かんたんラクマパック」。匿名配送の出品方法で、郵便局・コンビニ・ポスト投函で発送が行なえる。出品者が特別な操作をする必要はなく、鑑定拠点への送付はシステムで自動設定される。

鑑定結果が「基準内(本物)」だった場合はコメ兵から購入者へ商品が発送され、購入者が商品を受け取り、受取評価をすることで取引完了となる。「基準外(偽物)」だった場合は、取引は自動的にキャンセルとなり、商品は出品者へ返品、購入代金は購入者へ返金される。

お届け前鑑定が適用される出品方法は「かんたんラクマパック」
「かんたんラクマパック」で対象ブランドの商品を発送すると、自動で鑑定拠点へ送付される

各機能の対象商品には、検索結果のページと各商品の商品詳細ページに「お届け前鑑定」または「後から鑑定」の機能名がバッジとして表示される。出品者、購入者がいずれかの機能を指定することは不可。

後から鑑定の場合は、対象商品の購入者が、受け取り評価前に取引画面上の「鑑定を依頼する」ボタンから申し込みを行なえる。購入者は出品者から商品を受け取った後、鑑定拠点に商品を発送することで鑑定サービスを受けられる。指定場所への商品発送費用は購入者負担。

検索結果のページと各商品の商品詳細ページに「お届け前鑑定」または「後から鑑定」バッジを表示。お届け前鑑定対象商品には、後から鑑定バッジは表示されない

ヒトの目利きとAIで鑑定

会場では、コメ兵によるブランド品と模倣品の鑑定実演も行なわれた。コメ兵にはブランド品鑑定で70年以上の実績があり、「ヒトによる目利き」と、蓄積されたデータを活用したAI技術を組み合わせ、ブランド品の鑑定を行なっている。

用意されたのは3つのブランド品。「それぞれ一見しただけではどれが基準外(模倣品)かわからないと思います。ですがよく見ると、バッグは裏の縫い目が揃っていなかったり、ショルダーバッグはベルトの穴の大きさが違ったりと判断材料が見つかります。こうした部分は目利きで行ないますが、肉眼では確認できない部分などでAI技術が役立っています」(コメ兵 カンテイ事業部 部長 松波 之浩氏)

鑑定に使用するマイクロスコープ
鑑定中
複数箇所をチェックする
模倣品と判定された場合は「基準外」と表示
ブランド品と判定された場合は「基準内」と表示
ルイ・ヴィトンのバッグ
Bが模倣品。縫製で見分ける
GUCCIのショルダーバッグ
Aが模倣品。ベルトの穴で見分ける
シャネルの財布
Aが模倣品。ファスナーで見分ける
コメ兵 カンテイ事業部 部長 松波 之浩氏

特許庁 総務部 国際協力課 海外展開支援室長 原 真一郎氏も登壇し、なぜ模倣品を買ってはいけないのかを説明。

「模倣品を個人で使うだけなら問題ないのではと思われるかもしれませんが、安易に模倣品を売り買いすると、質の悪いコピー品が流通することでブランドや企業のイメージが傷つくだけでなく、その収益が犯罪・国際テロ組織への資金供給につながります。また、個人間取引であっても、模倣品販売により罪に問われる可能性があるため、意識を高めることはユーザー自身のためでもあります」

特許庁 総務部 国際協力課 海外展開支援室長 原 真一郎氏
模倣品を買ってはいけない理由