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JR東日本、風が抜ける構造の新ホームドア導入開始
2024年8月20日 15:36
JR東日本は、新型の「スリットフレームホームドア」の開発を完了し、2024年度下期から従来型のホームドアの後継機として導入する。
スリットフレームホームドアは、扉や戸袋をスリット化して風が抜ける構造にした新型ホームドア。従来型ホームドアの安全性を維持しながら、設置コストの削減やメンテナンスの効率化を図る。
2024年度に南武線分倍河原駅(1・2番線)と登戸駅(2番線)から導入を開始し、その後順次導入範囲を拡大する。
スリットフレームホームドアは、扉や戸袋をスリット化し、風が抜ける構造とすることでホームとホームドア支持部の風圧影響を従来型から約40%軽減。これにより、ホームの補強工事などホームドア設置工事を簡素化できる。据付構造や制御システムは、従来型ホームドアと互換性を持たせており、従来型の組み合わせ使用や、工事設計・施工の効率化も行なえる。
また、保守性に優れた部品や機構を新規採用。従来型よりメンテナンス性が向上し、保守作業の省力化・効率化が期待できるという。
スリットフレームホームドアは、JR東日本、JR東日本メカトロニクス、三菱電機が開発。標準開口幅は2,000mm(最大3,330mmまで対応)。筐体高さは1,284mm、ドア高さ1,194mm、下部隙間134mm。重量は282kgで従来型(400kg)より軽量化される。居残り検知、戸当たり検知、引込み検知などの機能も搭載する。
JR東日本では、従来型ホームドアとスマートホームドアの2種類のホームドアを活用してきたが、スリットフレームホームドアは従来型の後継機となる。今後はスリットフレームホームドアとスマートホームドアの2種類を活用していく。
JR東日本では、列車との接触や線路への転落を防止する対策として、2031年度末頃までに東京圏在来線の主要路線330駅758番線にホームドアを導入予定。今後、駅やホームの特徴を踏まえ、最適なホームドアの整備を推進する。