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軽井沢、夏の繁忙期にタクシーを周辺地域から派遣

長野県の軽井沢町は、観光シーズンの観光客増加による交通課題を解決する一手として進めている「軽井沢タクシー供給強化プロジェクト」において、年間最大の繁忙期である夏に向けて供給を強化する。7月12日より、期間限定でタクシー車両・乗務員を長野県内の周辺地域から派遣し、稼働していく。

軽井沢タクシー供給強化プロジェクトは、長野県北佐久郡軽井沢町、軽井沢タクシー協会、軽井沢町商工会、 軽井沢観光協会、軽井沢ホテル旅館組合、GOが参画。3月の始動時にタクシーアプリ「GO」を導入、4月からは「日本型ライドシェア」を導入し、効率的な運行をしてきた。

今回、3つ目の施策として、期間限定でタクシー車両・乗務員を長野県内の周辺地域から3社11台のタクシーを応援隊として派遣する。期間は7月12日から9月27日までを予定。

期間中、曜日や時間ごとの繁忙予測に応じて台数を変動させる形で、アプリ注文を受けて営業を行なう。7月、9月は週末を中心に、8月は週末に加え、お盆時期の平日稼働を予定している。

応援隊として参画する事業者と台数は、岩村田観光タクシーが3台、ニュー交通が3台、松葉タクシーが5台。

軽井沢では、観光シーズン中の観光客増加が顕著となり、GWや7月から9月の夏季期間、11月の紅葉期間などの繁忙期間は移動需要が局地的に膨れ上がるため、観光客・地元住民共にラストワンマイルの移動が困難となっている。一方、地元のタクシー会社が保有する車両数は、ドライバー確保が困難な状況であることや、繁忙期と閑散期との変動が大きいことによる適正な車両台数の確保が難しい状況にある。

こうした課題を解決すべく官民連携で連携協定を結び、ラストワンマイルの移動を確保する施策として、GOや日本型ライドシェアを導入してきた。

これらの取り組みにより、アプリを通じた乗客からの注文数や実際の乗車率などのデータが集まり、軽井沢町におけるラストワンマイルの需給バランス傾向が明らかになってきた。GWの需給傾向などを踏まえると、夏の時期、特にお盆の時期については週末の需要が大いに高まる可能性が高い。

こうした傾向を踏まえ、長野県タクシー協会の協力のもと、新たに3社11台の応援隊を派遣する。応援隊派遣に加えて、夏季期間のみ稼働するライドシェアドライバーの雇用・募集を、町や観光協会、旅館組合など各者と同時進行で行なっており、需要状況に応じて各施策を稼働させていく。