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大阪・中百舌鳥駅周辺整備 交流が生まれる広場とチャレンジ拠点
2024年6月12日 12:45
大阪府堺市は、南海電鉄、Osaka Metro、泉北高速鉄道が乗り入れる中百舌鳥(なかもず)駅周辺エリアの活性化の方向を示す基本方針を策定した。計画期間は2024年5月から2034年で、基本方針では2040年頃の中百舌鳥駅周辺エリアのあるべき姿を見据えている。
堺市は中百舌鳥駅周辺エリアについて、複数の路線が乗り入れる公共交通のアクセス性が高いエリアで、府道大阪高石線が縦断する等、大阪都心と大阪南部をつなぐ重要な交通結節点と位置付けている。また、周辺にはS-Cube(さかい新事業創造センター)や大阪公立大学中百舌鳥キャンパスが立地し、'27年に大阪公立大学工業高等専門学校も中百舌鳥キャンパスに移転する予定となっている。
こういったことから、イノベーションの創出につながる多様なひとが集うポテンシャルを有しているとし、中百舌鳥駅周辺エリアの活性化を図る取り組みを通じて多様なひとが「多様な交流・活動をしやすくする」ための環境を整える。対象エリアは駅前広場エリア、北部エリア、周辺市街地を含む約10ha。
活性化のコンセプトは「交流・活動が生まれるひと中心のエリアを形成 ―新たな価値に出会える駅まち空間― 生活×イノベーション」。駅前広場エリアや北部エリアが一体的なエリア「駅まち空間」を形成し、多様なひとが交流・活動できる空間をつくる。また、建物や空間のアップデートを繰り返し、最先端の場として多様な機能をエリア内に備えることで交流や活動を促進するほか、スタートアップ企業や若者の挑戦をサポートする。
駅前広場エリアにおいては、交通利用形態を最適化しつつ駅前広場機能の再配分を行ない、ひと中心に再編。加えて、民間活力を導入した商業・業務・多様なひとが交流する機能等があり、乗継改善にも資する施設を整備し、活動の中心となる場を創出する。
北部エリアにおいては、低未利用地等を利活用しやすい土地利用に再編。民間活力を導入した公園の再配置を行なうほか、既存施設の有効活用による都市機能の更新を推進する。
あわせて、駅前広場エリアと北部エリア間の低未利用地や既存ストック等を有効活用し、商業・飲食店等の充実による1階レベルでの活力の拡大や新たな機能の導入によるエリア内を多機能化を図る。容積率の緩和や駅前広場の上空利用等、各種制度の柔軟な活用による民間投資も促進する。
空間の将来像については、エリア内の活性化を図る両輪として、「駅前広場エリア」と「北部エリア」のそれぞれにおいて拠点の形成を図り、さらに「周辺市街地」での民間投資を誘発し、エリア一体で都市機能強化や空間活用を図る。