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パナソニック、光を自由に操れる照明 “マイクロLED”活用

パナソニック エレクトリックワークス社は、「マイクロLED」を活用した次世代照明器具を開発した。2025年以降に製品化を目指す。1台の照明器具で複数の対象物を照らせるといった自由な光のコントロールが可能になるという。

この次世代照明器具は、日亜化学工業が開発した「μPLS」(マイクロPLS)を活用する製品。パナソニックの照明制御技術などを組み合わせて開発した。「μPLS」は、1mm2あたり400個の間隔で、直径45ミクロンのLEDを約1.6万個配置するLEDパッケージ。1粒単位で点灯を制御でき、光の形や個数などを自由にコントロールできる。

照明器具のLED化が進んだことで照明器具を演出に利用するケースも増えているが、複雑な演出には多数の器具や専門的な機材が必要になっている。

今回開発したマイクロLEDを活用する次世代照明器具は、1台の器具で複数の対象物を照らせるほか、スマートフォン・タブレットなどの端末から操作して、自由で複雑な光の演出や、リアルタイムでもコントロールが行なえる。

例えば店頭では、動的な光による多彩な演出が可能。ホテルでは、明かりとサインを兼ね備えた使い方で、公共部分で矢印を照射するといった案内などが可能という。小さなプロジェクションマッピングのように、特定の場所に光で模様を照射する使い方もでき、プロジェクターと比較して低消費電力・低発熱で稼働できる。

2025年以降の製品化を目指す。今後はセンサーやAIを組み合わせた、光のパターンの自動最適化や、サービス提供も検討していく。