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ジラール・ペルゴ、レトロフューチャーなクオーツ・デジタル腕時計を復刻
2022年3月5日 08:30
ジラール・ペルゴは、クオーツ式でデジタル表示の腕時計「キャスケット 2.0」(39800-32-001-32A)を発表した。価格は561,000円。数量は限定で820本。オンラインでの事前予約は3月7日までで、各国の正規販売店でも販売される。
現在では機械式の高級腕時計ブランドとして知られている同社だが、スイスの多くのブランド同様に、1970年代にはクオーツ式腕時計もラインナップしていた。オリジナルのキャスケットは1976年~1978年に販売され、チューブ状のLEDディスプレイやクオーツ式ムーブメントを搭載、8,200本が製造された。時計愛好家や流行に敏感なユーザーに好まれたという。
当時はリファレンス番号で呼ばれ販売されたが、コレクターには「キャスケット」(ハンチング帽の一種)の愛称で親しまれたため、復刻にあたっては「キャスケット 2.0」と名付けられた。
キャスケットの最大の特徴は、時計本体の側面にあたる部分にデジタル表示の窓が設けられているという、車のテールランプのような前衛的なデザイン。ブレスレット一体型としている点も特徴。レトロフューチャーな魅力は現在も衰えていないとしている。オリジナルのケース素材はポリカーボネート(マクロロン)、イエローゴールドプレート、スチール製の3種類だった。
ジラール・ペルゴは今回の発売に先立ち、2021年にチャリティオークション向けとして、キャスケットをフォージドカーボン製ケースなどの特別な仕様で1本のみ復刻。今回発売のモデルはこれをベースに、一般販売向けに仕様を変更した形になっている。
「おかえりなさい」と紹介されている復刻版のキャスケット 2.0は、オリジナルと比較して、ケース素材が傷つきにくいセラミック製に、裏蓋はグレード5のチタン製に進化し、107gという軽量化にも貢献している。プッシュボタン、当時のジラール・ペルゴのロゴが描かれるバッジもチタン製。
ブレスレットはセラミック製で、チタン製フォールディングバックルが装備される。ブレスレットの内側にはラバーが装着され、柔軟で快適な装着感も目指した。
ムーブメントは、2021年にチャリティオークション向けに製作された「キャスケット オンリーウォッチ エディション」と同じ、新開発のクオーツ式ムーブメント「キャリバー GP03980」が搭載される。オリジナル同様に、時、分、秒、曜日と日付を表示可能。加えて、月、年、クロノグラフ、セカンドタイムゾーン表示が可能。さらにシークレットデイト機能として、ユーザーにとっての記念日(年月日)を、毎日指定した時刻に表示する機能も用意されている。
必要に応じてプッシュボタンを押すことで時刻が表示される仕組みで、1日平均20回押す場合で電池寿命は約2年間と想定している。
風防はサファイアクリスタル。キャスケット 2.0の大きさは42.4×33.6mm、厚さは14.64mm。
ジラール・ペルゴは1791年創業のスイスの高級腕時計ブランド。現在のラインナップは、定番的デザインのシンプルなモデルで100万円~、トゥールビヨンをはじめとしたは複雑機構を搭載するモデルは1,000万円以上、特別なモデルは1億円を超えるモデルもラインナップしている。50万円台の今回のモデルは、ラインナップの中で「新たなセグメントに位置付けられる」としている。