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Visaタッチ決済できる指輪「EVERING」。19800円

タレスジャパンとフィンテックスタートアップのEVERINGは15日、スマートリング「EVERING」について共同記者会見を開催した。EVERINGは、5月に先行予約が開始されていたVisaのタッチ決済対応のスマートリングで、11月より一般販売が決定した。価格は19,800円。発売日の詳細は後日発表予定。

EVERINGは、Visaのタッチ決済に対応した指輪型の決済デバイス。支払時は決済端末に指輪をかざすことで決済できる。事前にチャージをして使用するプリペイド式のデバイスで、リングにクレジットカード情報などは登録されない。そのため、スキミングなどにも強いとしている。チャージに使用可能な国際カードブランドはVisaのほか、JCB/Mastercard/AMEX/Dinersも使用可能。

なお、EVERINGにはクレジットカードのように有効期限があり、期限は4年。期限が切れたあとは再購入の必要があるが、定価ではなく何かしらの割引を検討しているという。

素材はジルコニアセラミックで5気圧防水。装着したまま手洗いもできる。NFC TYPE-Aに対応し、電源は不要。また、紛失時にはスマホのアプリからワンタップで利用停止可能で、緊急時にサポートデスクなどに連絡をする必要が無い。カラーはブラック1色で17サイズが用意される。

今後は、非接触決済だけでなく、住宅の鍵など用途を拡大して普及を促進していく。

急成長するウェアラブル決済市場

タレスジャパンは、EVERINGに金融機能やセキュリティ技術などを提供する。同社は日本で50年以上ビジネスを展開しているフランスの企業で、日本では交通、航空宇宙、セキュリティ、宇宙、防衛などの分野でソリューションを展開してきた。金融サービスとしては、カード発行やデジタルペイメント、デジタルバンキングなどのソリューションを提供している。

同社によると、2019年に発行された30億枚のEMVカードのうち、非接触カードは17億枚。今後5年間でさらに普及し、年平均+8%の成長率で、2024年には27億枚となり、全体の8割を占めるようになるという。

非接触決済には現在、カード型やスマホなどの携帯端末、ウェアラブルのほか、生体認証決済カードも実用化が開始されている。この中で、ウェアラブルタイプは特に大きな成長が見込まれるとし、2019年の2,100万個から2024年には1億5,000万個と、約7倍の成長率を見込んでいるという。

ウェアラブル決済は、2014年にスペインで、サッカーのサポーター向けの決済端末として提供が開始されるなど、イベントを中心に利用が広がったという。2016年にはシンガポールで子供向けリストバンド型のウェアラブルが実用化され、学食やスクールバスの利用に使用。2019年にはオーストラリアで、マグカップ型の決済端末も登場し、コーヒーを注いだカップを置くことで決済ができるなど、徐々に生活の一部に組み込まれてきた。

ウェアラブル決済端末は、ファッション性や透明性のあるテクノロジー、わかりやすいユーザーエクスペリエンスなどが大事とし、EVERINGはこれら全てを兼ね備えるデバイスだとしている。また、セキュリティについてはウェアラブル決済端末としては備えていて当然のものであり、タレスの技術によってこれを提供するという。