教科書配信全国展開で大学DX。NTT東西とDNP

NTT西日本、NTT東日本と大日本印刷(DNP)は、大学等高等教育機関向け電子教科書・教材配信サービスの普及・拡大に向け、連携を強化すると発表した。

NTT西日本とDNPはこれまで、withコロナ、afterコロナ時代に求められる教育のデジタル化推進を目的とした協業を検討しており、今後はNTT東日本を加えた協業体制とする。また、教科書・教材を提供する出版社と連携し、サービスを全国的に展開していく。

大学では、学修者本位の教育への転換や、個々人に最適化された学修指導等の実現が求められており、こうした目標を実現する上で情報通信技術(ICT)を活用した教育のデジタル化が必要とされている。また、ニューノーマルな教育環境として、感染症対策を目的とした対面授業と遠隔授業のハイブリッド化が推進されており、授業の実施状況や学生ごとの学習状況把握を可能とするリモート教育環境など、デジタルを活用した新たな教育の仕組みを構築するニーズが高まっているという。

今回の協業では、社会的背景や教育機関および書店からの需要に対し、NTT西日本・NTT東日本が保有するICT基盤や営業ネットワークと、DNPが保有する教育コンテンツ制作・配信ノウハウを組み合わせ、高等教育機関向け電子教科書配信サービスを全国規模へ拡大する。

また、電子教科書・教材配信事業の他に、出版社向けに教科書の電子化を促進するためのオンライン教科書・教材選定サービス、取次・流通支援事業の提供準備を進める。教員独自の教材を電子化するためのオリジナル教材開発・支援事業の実証的な取り組みも行なう。

業界共通の仕組みを構築し、教育のデジタル化を全国で促進することで、大学等高等教育機関に対するデジタルトランスフォーメーション推進を支援していく。

今後は、大学のアダプティブ・ラーニングをより効果的に支援する観点から、学修の可視化等を含めた新サービスの開発検討にも取り組む。