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東京都、営業時間短縮要請。酒類提供の飲食店は夜10時まで
2020年7月30日 19:35
東京都は30日、新型コロナウイルスの感染拡大をうけて、都内の酒類を提供する飲食店やカラオケ店を対象に、営業時間の短縮を要請する。30日の新規感染者数が過去最高の367名となったことや、高齢者への感染拡大が見られ、医療提供体制の逼迫が危惧されるなか、抑止策を強化。「感染拡大特別警報」のフリップを提示し、都民に警戒と協力を呼びかけた。
同日開催した第4回目のモニタリング会議では、感染拡大状況は、4段階のモニタリング指標で最高の「感染が拡大していると思われる」が継続。前週比で110%と感染増加が止まらない状況で、多摩地域にも広がり、都内全体で60代以上の感染者が見られているという。
そのため、市区町村と連携した対策として、特別区の保健所支援に65名の都職員を派遣しているが、8月上旬には120名の体制派遣を行なうよう準備。また、全市区町村との連絡会も開催する。
小池百合子都知事は、「我々が取りうる唯一の策は積極的な検査」とし、検査体制を強化し、クラスター発生の業種や地域では、迅速かつ積極的な検査を行なう。現在は、8,600件の検査が可能で、無症状、軽症者の検出も可能となったとする。さらに体制を強化し、10月までには1日あたり1万件の検査能力を確保。都民にも積極的な検査の受診の協力を呼びかけた。
医療資源には限りがある島嶼地域の検査体制も強化。患者受け入れ体制は、現在2,400床を準備。100床が重症者、2,300床が中等症向けとなっている。さらに宿泊療養施設は29日に東横イン東京駅新大橋前、東横イン新宿歌舞伎町をオープン。31日には、900床の品川プリンスのイーストタワーをオープンし、あわせて2,000床を確保。来月にはさらなる施設確保の調整を行なっているという。
事業者には、感染拡大防止のガイドラインを遵守するよう呼びかけ。東京都では、業界ごとのガイドラインを守った店舗に対し「感染防止徹底宣言ステッカー」を配布しているが、現在のダウンロード数は8万件。
ステッカーを貼った店舗は、対策済みの「安心」をアピールでき、利用者にもステッカー貼付した店の利用を呼びかけた。さらに広く周知を図るため、大相撲7月場所で、31日から千秋楽まで1日3回「告知旗」を提示する。
「ステッカーのお店に」などの文言と、感染防止徹底の「虹」を懸賞旗にデザイン。文言は5種類を用意している。小池都知事は「都内各地、各店に虹がかかっているように。100万枚を目指していきたい。東京中を安心の虹のステッカーで埋め尽くす」と訴えた。
会食や夜間の繁華街への外出抑制を求めるとともに、酒類提供を行なう飲食店とカラオケ店への営業時間短縮を要請。8月3日から31日までは、営業時間を朝5時から夜10時までとするよう求め、協力する中小事業者には一事業者あたり一律20万円を支給する。支給対象者は「ガイドラインに準拠して、ステッカーを貼付している店舗」。
小池都知事は、「今後、さらに状況が悪化した場合、東京都独自の緊急事態宣言も発することも考えざるを得ない。いまこそ。だからこそ。都民一体となって困難を乗り越えていきたい。ご理解ご協力をお願いしたい」と呼びかけた。