ニュース

NEC、クロマグロの幼魚のサイズ測定を自動化。豊田通商と共同開発

測定イメージ

NECと豊田通商は、クロマグロの幼魚(ヨコワ)を対象とした養殖魚サイズ測定自動化サービスを共同開発。豊田通商グループが、5月1日から運用を開始した。

同サービスは、豊田通商グループの完全養殖クロマグロ育成事業会社であるツナドリーム五島とツナドリーム沖縄の養殖場での撮影協力のもと、豊田通商が持つヨコワ養殖の専門的な知見と、NECが持つAI・IoT技術を活用。NECは2018年に養殖魚サイズ測定自動化サービスを開発しており、これを改良した。

従来のサービスではクロマグロは60cm以上の成魚のみが対象だったが、同サービスでは測定対象サイズを20cm以上に拡大。あわせて、クロマグロの幼魚であるヨコワの魚体形認識精度を上げ、ヨコワのサイズ測定においても高い測定精度を実現したとしている。

サービスイメージ

養殖いけす内の養殖魚のサイズは、給餌量や水揚げ時期を決定する重要な情報とされる中で、サイズ測定の作業効率化と測定精度向上が課題だったという。具体的にはこれまでのサイズ測定では、いけす内の撮影映像をコマ送りしながら一尾ずつ手作業で測定点を指定しなければならなかった。これに対し同サービスでは、より正確な情報を効率的に得られる。その情報をもとに、給餌量や水揚げ時期を決定でき、養殖業の生産性が向上するとしている。

運用は、ツナドリーム五島とツナドリーム沖縄で開始。今後両社は、水産業において先進のAI・IoT技術の活用による持続可能な水産資源の供給に向けた取り組みを推進する。