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日本発の「部分的自動車線変更システム」が国際標準に

経済産業省がISO(国際標準化機構)に提案していた、国際標準「部分的自動車線変更システム(ISO 21202)」が発行された。日本発の国際標準で、ドライバー監視のもと、車両の操舵を制御し、自動的に車線を変更するシステムの要件などを定めたもの。高速道路などでの交通事故減少につなげる。

同省によると、自動車による接触事故は、車線変更中に多く発生しており、2015年の統計では年間7,000件を超える死傷事故が発生。車線変更動作を苦手とするドライバーも多い。特に、進行方向と隣接車線の後方を確認しながらの運転操作が、ドライバーの負担になっているという。

自動車線変更システムの要求性能を明確化することで、一定の性能を有したシステムを広く普及させ、ドライバーの負担軽減を目指す。

ISO 21202では、ドライバーによる車線変更の指示に基づき、システムが車線変更動作を行なう「タイプ1」と、システムによる車線変更の提案に対し、ドライバーが承認するとシステムが車線変更動作を行なう「タイプ2」がある。

タイプ1では、車両付近のドライバーの死角となるエリア、タイプ2では、より後方のエリアに対する障害物検知機能が必要要件となっているほか、それぞれの検証試験方法などが定義されている。