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駅ロッカーを事前予約する「To Locca」。東京・新宿駅などで1時間100円~

事前予約で利用できるロッカーサービス「To Locca」が開始

JR東日本は3月25日から、短時間利用に向いたロッカーサービス「To Locca」(とろっか)を開始する。1時間あたり100円からの低料金で利用でき、事前にスマートフォン向けの専用Webサイトから予約してクレジットカードで決済する仕組み。当初は東京、新宿、上野、秋葉原などJR山手線を中心とした11駅22箇所に計290口が用意され、2021年3月までに30駅に拡大する計画。24日17時から予約受付を開始する。

3月25日時点のTo Locca設置駅

東京(4箇所)、浜松町、高輪ゲートウェイ、品川、新宿(3箇所)、池袋、上野(4箇所)、秋葉原(2箇所)、神田、信濃町、舞浜(3箇所)

既存のロッカーを容易に置き換え可能

東京駅改札内、地下1階グランスタ、南側ロッカーエリア内に設置された「To Locca」

新たにスタートするロッカーサービス「To Locca」は、短時間だけロッカーを利用したい人、あるいは現地で空きロッカーを探す手間を省きたい人に向けたもの。専用のWebサイトであらかじめ会員登録してクレジットカード情報を登録し、利用したい駅・場所と時間帯に加え、ボックスサイズを小(S)、中(M)、大(L)の3つから選んで予約する。

専用Webサイトで会員登録後、エリアなどを指定してTo Loccaのロッカーを検索
ロッカーの空きが見つかったらサイズ、利用時間帯を設定
料金を確認して予約する

ロッカーに荷物を預け入れるときは、指定した予約時間帯の15分前になると専用Webサイトに表示される予約番号をロッカーの操作画面で入力し、所定のボックスに荷物を入れてドアを閉めるだけ。荷物を取り出すときも同じ予約番号を入力することでドアを開けることができる。利用料金は事前に登録したクレジットカードに請求されるため、現地で支払う手間はない。

ロッカーに到着したらWeb上で予約番号を確認
予約時間の15分前になると予約番号となる6桁の数字が表示される
既存のロッカーシステムとほぼ同じ画面。荷物を預けるときは「預け入れ」をタップする
次に「会員利用」をタップ。予約利用が前提のため「一般利用」は不可
予約番号を入力
利用できるボックスが画面で指示され、該当のボックスのランプが点滅する
荷物を入れて閉じるだけ
こちらはMサイズのボックス。大きめのリュックサックが余裕で入る
荷物受け取り時もほぼ同様の操作。Mサイズ2時間の予約だったので料金は300円だった

利用時間は1時間単位だが、利用開始時刻は15分単位で指定可能。小(S)が1時間100円、中(M)が同150円、大(L)が同200円という料金設定で、最長72時間連続して利用できる。

最初に短時間だけ予約した場合でも、途中で延長手続きを行え、1日最大料金は10時間分となる。延長手続きを行わずに予約時間帯をオーバーして預け入れたときは30分ごとに100~200円が追加で請求される。

To Loccaの特徴は、1時間100円からという短時間利用者向けに好都合な料金設定だけでなく、システムとして既存のロッカーサービスを容易に置き換えることができるところにもある。液晶ディスプレイが搭載された既存のロッカーシステムのハードウェアをほとんど流用しながら、一部ソフトウェアの書き換えなどを行なうだけでTo Loccaに変更できるという。

上段がS、中段がM、下段がL。ロッカーのガワ自体は既存のものをそのまま流用し、ラッピングを施している
Suicaのリーダーや現金投入口もあるが、これらは使用しない。支払はWebを通じたクレジットカードのみ

To Locca対応に必要な作業自体は最短で1晩もあれば済むとのこと。新たにロッカーを設置するスペース的な余裕はないが、既存のロッカーを短時間利用者向けに変えたい、といったときに適したシステムであり、要望があればJR東日本管内・管外にかかわらず、その他の駅・施設への導入にも協力していきたいとしている。

今後はJR駅以外の施設などにも導入を進めていく

また、詳細は明かさなかったが、将来的には宅配ロッカーとして使えるようにしたり、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」でTo Loccaの料金を支払えるようにしたり、他の“移動”に関わるMaaS(Mobility as a Service)と連携するなど、新たな活用方法も視野にサービスを進化させていくことも考えられるとした。

東日本旅客鉄道株式会社 事業創造本部 次長の佐野太氏。今回のTo Loocaだけでなく、「2020年はこれからも続々と新サービスが登場するのでご期待いただきたい」と語った