ニュース
気象庁、積雪・降雪の分布地図を提供開始。予測や大雪警戒も手厚く
2019年11月14日 13:26
気象庁は、積雪・降雪の分布を推定する新しい雪の情報「現在の雪」の提供を、11月13日から開始した。雪の観測が行なわれていない地域を含めて積雪・降雪の分布を把握可能となる。
現在の雪のページでは、アメダスの積雪計による観測値に加え、現在の積雪の深さと降雪量の分布を推定する「解析積雪深・解析降雪量」を提供。雪の観測が行なわれていない地域を含めて、積雪・降雪が多くなっている地域を、道路・鉄道等の地図情報と重ね合わせて確認できる。
外出前に現在の雪ページと交通情報や観光地の情報を合わせて確認することで、外出予定の変更や迂回経路の選択、除雪などの交通障害への備え、観光の計画等に利用できるとしている。
現在の雪利用上の留意点として、解析積雪深・解析降雪量は約5km四方の格子内の平均的な値であるため、格子ひとつひとつの値を直接的に利用するのではなく、積雪・降雪のおおまかな分布を把握するための利用を想定していることを挙げている。
また、降雪量予測について、社会的影響の軽減や関係機関の防災活動に資するため、記述内容を変更。3日先までの降雪量予測を提供する。
これまでは、「24時間予想降雪量」、「24時間先からの24時間予想降雪量」を記述。今降雪期から、冬型の気圧配置により日本海側で数日間降雪が持続するようなときなど、精度良く予測が可能な大雪の場合には、「48時間先からの24時間予想降雪量」を記述する。5日先までの警報級の現象が発生する可能性を示す「早期注意情報」と合わせた活用が有効としている。
そのほか、「短時間の大雪に対して一層の警戒を呼びかける情報」を、山形県、福島県(会津地方)、新潟県、富山県、石川県、福井県で実施する。発表タイミングは、顕著な降雪が観測され今後も継続する見込みの場合。府県気象情報において、見出しのみの文章(短文形式)からなる情報により速やかに発表するとしている。
なお気象庁では、昨冬から「大雪に対して一層の警戒を呼びかける情報」を提供。発表タイミングは、社会的に大きな影響を及ぼした大雪事例等をもとに設定した基準を用い、今後の大雪が見込まれる場合。府県気象情報において、災害の危険性がイメージできる表現を用いて発表している。