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ナイキアプリで店員を呼ばずに在庫を確認。原宿で新しい買物体験

ナイキは、スマートフォン用のNIKEアプリをアップデート。スニーカーのサイズごとの在庫まで確認できる機能を追加した。店外からでも店内でも利用可能。7月12日にリニューアルオープンし、この機能に最初に対応するNIKE HARAJUKUで、オープン前日に発表会を実施した。

NIKE HARAJUKU(東京都渋谷区神宮前1-13-12)

アップデート後のバージョンは2.70.0。新機能の狙いは、人に動かされることなく自分で買い物をして、必要に応じてスタッフにサポートをしてもらいたいという利用者の声に応えること。また、スタッフがバックヤードに在庫を確認しにいく時間、すなわち利用者の待ち時間がなくなることをメリットとしている。

新しいNIKEアプリでは、店外からでも、店内でも在庫の確認が可能。

ストアから80km以内であれば、NIKEアプリでリアルタイムで在庫を見ることができ、また48時間取り置きすることができる。商品とサイズを指定すると在庫状況が表示されるので、在庫があれば「お取り置き」をタップする。

取り置きは購入の予約ではなく、試着のための予約という位置づけ。店舗に着いたら店員に取り置きについて声を掛ければ、予約していた商品を待ち時間なく試すことができる。

店内では、NIKEアプリで商品のバーコードをスキャンすることで在庫状況を確認可能。在庫状況のほか、そのシューズの素材や、トレーニング用なのかランニング用なのかといった情報も見ることができる。また、最大で3つのサイズの試着を1度にリクエストできる。

シューズの内側にバーコードがある
アプリを起動
バーコードをスキャンして情報を確認する

ナイキジャパン ナイキダイレクト デジタルコマース GMのキャシー・キタヤマ氏は、利用者の声として、「欲しいものを見つけやすくしてほしい」、「人に動かされることなく自由に買い物がしたい」、「オンラインでも店舗でも、1対1のサポートによる買い物体験がしたい」の3つが多いと説明。NIKEアプリによって、これらを実現できると強調した。

また近い将来、レジに並ばす会計ができる「インスタント・チェックアウト」を実現することを予告。店舗内に会計ステーションを設置。アプリでバーコードをスキャンし、会計後は自分で買物袋に商品を入れて持ち帰ることができる。

インスタント・チェックアウト イメージ

このようにデジタルを活用して、ナイキの本来の力を活かせる、スピーディなサービス、新しい店舗体験を提供すると述べた。

ナイキジャパン ナイキダイレクト デジタルコマース GM キャシー・キタヤマ氏

アプリがデジタルと実店舗を融合する

ナイキジャパン VP 兼 ゼネラルマネージャーの小林哲二氏は、NIKE HARAJUKUについて説明。原宿には代々木公園、東京体育館などスポーツを楽しめる環境が目と鼻の先にあること、そしてスニーカーカルチャーの中では世界中から注目されているストアであるという。

2階のメンズスニーカーコーナー

リニューアルをしてフラッグシップとしてスタートする上でのテーマとして、ウィメンズの強化と、デジタルと実店舗の融合を挙げる。ウィメンズの強化については、1階全面をウィメンズフロアに変更。

デジタルと実店舗の融合については、利用者にとってはデジタルでの買物と実店舗での買物に境界線はなく、シームレスに動いていることを説明。その上でNIKEアプリは、アプリが実店舗で活用されるという新しいサービスモデルを展開するとした。

さらに千葉県市川市に、AI、ロボットのシステムを導入した物流センターを新設することで、頻繁に商品が入荷されるとともに、当日出荷を実現するという。

そのほか、アプリを通じてナイキのメンバーに限定の商品を届けたり、スポーツイベント等の特典を用意することを説明した。

ナイキジャパン VP 兼 ゼネラルマネージャー 小林哲二氏

NIKE HARAJUKUはリニューアルで、フィッティングスペースを拡張。カーテンで仕切られた中で、試したいシューズを履いてトレッドミルで走った上で購入の検討ができる。

フィッティングスペース内のトレッドミル

3階に設けられたカスタマイズスペース「NIKE BY YOU」では、Tシャツのプリントやシューレースを自由に選ぶなどのサービスを提供する。

NIKE BY YOUでTシャツのプリントができる
NIKE BY YOUで展開するシューレースのサンプル