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東大、トヨタ、東電系が電力個人間売買の共同実験
2019年5月24日 09:15
東京大学、トヨタ自動車、東京電力HDグループのTRENDEは、ブロックチェーンを活用し、電力網に繋がる住宅や事業所、電動車間での電力取引を可能とする次世代電力システム(P2P電力取引)の共同実証実験を実施する。期間は6月17日から2020年5月。場所はトヨタの東富士研究所と周辺エリア。
太陽光パネルや蓄電池、PHVを組み合わせた個人間電力売買システムの実証実験。
実験に参加する家庭や事業所(モニター)がアクセスできる電力取引所を新設し、モニターごとにAIを活用したエネルギー管理システム(電力売買エージェント)を設置。電力売買エージェントが、モニターの電力消費と太陽光パネルの発電量予測に応じて電力の買い注文・売り注文を出し、その入札情報が電力取引所に集約される。
電力取引所に集約された買い注文・売り注文を一定のアルゴリズムでマッチングさせ、電力の個人間売買を実施する。
実証実験では、太陽光パネル・蓄電池・電動車などの分散型電源を保有する需要家(プロシューマー)と電力消費者が、電力を売買できる市場を介して、需給状況に応じた変動価格で電力を売買することの経済性を検証。また、プロシューマーが発電した電力を、他の需要家と直接売買する双方向・自律型の電力供給システムの有効性を検証する。
太陽光パネルや蓄電池に加えて、PHVを分散型電源として組み合わせるのは世界で初めて。距離別託送料金のシミュレーションや航続距離に応じて電力消費量が変化する電動車の電力需要予測アルゴリズムの検証も行なうとしている。
参加するモニターの設備は、一般家庭から電力消費者がPHV有りとPHV無しの2タイプ、プロシューマーが太陽光パネルのみ、太陽光パネル+蓄電池、太陽光パネル+PHV、太陽光パネル+蓄電池+PHVの4タイプ。事業所が太陽光パネル+PHVチャージャー。
各社の役割は、東京大学が電力取引所の構築と事業所用電力売買エージェントの開発、トヨタが車両用電力売買エージェントの開発、TRENDEが家庭用電力売買エージェントの開発を行なう。