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AppleやAmazonが不正チップ報道を全否定

AppleやAmazonは4日(米国時間)、Bloomberg Businessweek誌(2018年10月8日号)による、「AppleやAmazonが2015年に自社ネットワーク内のサーバーで『不正なチップ』を発見した」という報道が誤りであると強く反論している。

Appleは、「これまでに一度も、不正なチップ、ハードウェアによる操作、あるいは、故意に埋め込まれた脆弱性といったものを当社のサーバー内で発見したことはない。本件について、弊社がFBIその他の関係機関と連絡を取り合ったことも一度もない。弊社がFBIによる捜査を受けたり、弊社が法執行機関から連絡を受けているような認識も一切ない」と主張している。

Bloombergの記事では、「マザーボードメーカーのSupermicroが2015年に特定顧客に販売したマザーボードに悪意のあるチップが含まれており、その顧客としてAppleが含まれていた」とし、「AmazonによるElemental社の買収検討時に、Amazon Web Servicesがその問題を把握した」と報じている。

Amazon Web Servicesは、「Bloomberg BusinessWeekと、過去数カ月間に何度も共有してきたが、過去にも現在も、ElementalまたはAmazonシステムで使用するSupermicroマザーボードで、疑わしいハードウェアや悪意のあるチップに関する問題を発見したことは一度もない」とのコメントを発表。

Supermicroは、「これまで悪意のあるチップは発見していない。どのお客様からもそのようなチップが発見されたという報告は受けていない。この件に関して国内外の政府機関から連絡を受けたことはない」と反論している。

Appleは、記事公開前にBloomberg Businessweek誌に送った声明を公表。「不正なチップ、ハードウェアによる操作、あるいは、故意に埋め込まれた脆弱性といったものをAppleのサーバー内で発見したことはない」と表明するとともに、Bloombergのレポーターらに「彼ら自身、または彼らの情報源が間違っている、もしくは誤った情報を伝えられている可能性のあることをまったく考慮していないことに、残念に思う」としている。