米国同時多発テロ事件、映画業界にも深刻な打撃=『スパイダーマン』米で予告編フィルム及びポスター
回収など決定
ニューヨークやワシントンなど米国中枢を狙った同時多発テロ事件の影響で、新作映画の公開延期や主要都市で劇場が一時閉鎖されるなど、映画業界に深刻な打撃を与えている。
ワーナー・ブラザース映画では、事件の犠牲者に配慮し、10月上旬に日米同時公開が予定されていたアーノルド・シュワルツェネッガー主演『コラテラル・ダメージ』の公開を延期すると発表した。作品は、テロリストによる爆破事件で妻子を失った消防士が、国際テロ集団と対決するという物語で、『逃亡者』のアンドリュー・デイビスが監督を務めた。同作品の公式サイトによると、CMや広告の掲出を中止するとともに、予告編やポスターなど全ての宣伝物を撤去するという。
2002年5月の公開に向けて制作が進められている『スパイダーマン』は、現在米で上映されている予告編フィルムの中に、テロ事件の現場となった世界貿易センタービルを舞台にしたシーンが登場するため、配給元のソニー・ピクチャーズでは予告編フィルム及びポスターの回収を決定した。なお、本編に同様のシーンは使用されない見通し。
また、『メン・イン・ブラック』のバリー・ソネンフェルド監督によるコメディ映画『Big Trouble』(原題)は、原子爆弾を飛行機で密輸するという物語を考慮し、配給元のディズニーでは、9月21日に予定されていた全米公開を来年まで延期すると決定した。
日本でも『ダイハード3』『乱気流 ファイナル・ミッション』『マーシャル・ロー』など、事件を連想させる作品のテレビ放映が延期されており、今後も米国内に留まらず世界中でテロの影響が表面化しそうだ。
【関連記事】
・米国同時多発テロ事件、エンタテインメント業界にも衝撃
http://www.watch.impress.co.jp/movie/news/2001/09/12/357.htm
【関連サイト】
・『コラテラル・ダメージ』OFFICIAL SITE(米)
http://collateraldamage.warnerbros.com
※一時閉鎖中(9月13日現在)
・『スパイダーマン』OFFICIAL SITE(米)
http://www.spiderman.sonypictures.com/
※一時閉鎖中(9月13日現在)
・『Big Trouble』OFFICIAL SITE(米)
http://studio.go.com/movies/bigtrouble/
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