流通業界大手のイトーヨーカ堂（8264）グループは6日、金融庁に銀行業営業の予備免許申請を行った。来月中に認可される見通しで、異業種参入による戦後初の銀行が誕生する運びとなる。行名は「アイワイバンク銀行」（IYバンク）で、ヨーカ堂グループは認可が下り次第、年内にも開業したい考えだ。

　 申請したのはヨーカ堂と傘下でコンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパン（8183）。セブンイレブンの店頭にATMを順次設置、24時間の決済を売り物に顧客の獲得を図る。新銀行は、三和銀行をはじめ東京三菱、さくら、あさひの都市銀行や地方銀行、生損保、証券などの出資も募り、IYバンクで提携先のキャッシュカードなどが使えるようにする。

　 営業収入は、個人向けの決済を中心にし、個人向けローンも扱うが企業向けの融資などは行わない方針だ。預金は国債などで運用する。金融界に新たな競争を引き起こす異業種参入の第1号として、事業の成否が注目されることになる。