|
トップページに戻る | ||||
コラム 瓦版一気読み(11月2日) |
情報は時とともに劣化する・・・
【1面トップ】 損保業界を中心とする合従連衡の動きは、ちょっと目を離すとどことどこが手を組んだのか分からなくなってしまうほど目まぐるしい。今日も2紙が合従連衡の“スクープ”合戦を演じている。 まず日経。住友海上と三井海上の合併で損保業界第2位の座から滑り落ちる安田火災が、日産火災海上保険(8756)・大成火災海上保険(8765)と2002年4月をメドに経営統合する方向で最終調整に入ったという。 安田火災は富士銀行(8317)と、日産火災・大成火災は第一勧業銀行(8311)と親密な関係にあり、みずほフィナンシャルグループの誕生が3社の合従連衡を促した形。実現すれば、安田火災グループは再び業界2位に返り咲く。 対する読売は、住友グループの住友生命保険と住友海上が「将来の経営統合を視野に全面提携する」と報道。両社の合意内容は、「両社が相手の代理店となって保険商品の相互販売に乗り出すほか、生損保の融合商品の共同開発を行う」というもので、「2日に正式発表する」という。 が、商品の相互供給や融合商品の開発といった程度の提携では、「全面提携」と言うには無理がある。「将来の経営統合」も、今日の発表で両社が触れなければ記者の勝手な憶測に過ぎない。さて、真偽のほどは? ちなみに、「正確な後追い報道」で定評のあるNHKは、早朝のニュースで日経の“スクープ”だけを後追いした。 ◇朝日も金融機関絡みの“スクープ”。経営再建中のそごうグループの2社が昨年実施した第3者割当増資の21億円が数日内に引受先の資金元に戻されていたことが分かったという。 この「見せ金増資」疑惑には、メーンバンクの日本興業銀行(8302)から送り込まれていた人間も関与、「銀行の責任も問われそうだ」と、朝日は報じている。同じように「見せ金増資」が発覚した東京相和銀行のケースでは元会長らが公正証書原本不実記載などの罪で起訴されているが、そごうの場合は・・・ ◇東京のトップは、<NTT光ファイバー開放>。郵政省がNTT東西地域会社保有の光ファイバーの開放を義務づける方針を固めたという。そのほか、毎日は2002年ワールドカップの収入が非課税になりそうだというニュースを、産経は与党が「マンション管理の適正化の推進に関する法律案」をまとめたというニュースをトップで報じている。
【IT】 産経によれば、日本でのネット書籍販売市場は年間200~300億円程度。今後、年間数倍の勢いで成長が見込まれているという。 が、有力企業だけでも20社がひしめく激戦地帯。日経によれば「『ネット書籍は3社程度しか生き残れない』との見方が出ている」という。
【トピック】 が、地を這うような低空飛行にめげる森サンではない。2日の党首討論でも、野党の追及をのらりくらりかわし、「何でも座談にしてしまう才覚」をいかんなく発揮。「普通なら恥ずかしくてできない」(政治評論家の伊藤昌哉氏。毎日から引用)森喜朗首相のはぐらかし戦術には与党内からも批判の声が上がっているが、当の本人は全く気にしない(毎日の社会面)。 誤解を恐れずに申し上げる。これは大変ヤバイことです。 [メディア批評家 増山広朗] ■URL・瓦版一気読み バックナンバー http://www.watch.impress.co.jp/finance/kawaraban/
2000/11/02
09:08
|
3/30(金) |
プライバシーについて | 編集部へのご連絡 | Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved. |
本サイトの内容につきましては万全を期しておりますが、提供情報がシステム等に起因する誤りを含んでないこと、すべての事柄を網羅していること、利用者にとって有用であること等を当社及び情報提供者は保証するものではありません。 当社及び情報提供者は利用者等が提供情報に関連して蒙った損害ついて一切の責任を負いません。投資等の判断をされる場合は、他の資料なども参考にしたうえで、ご自身の判断でお願いします。 |