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電子書籍事業で提携~米マイクロソフトと紀伊国屋書店

  書籍販売の国内最大手である紀伊国屋書店と米マイクロソフトは1日、インターネット上で流通するいわゆる電子書籍(e-book)事業で提携する、と発表した。マイクロソフトの電子書籍用アプリケーションソフトMicrosoft Readerを使い、パソコンや専用端末で読めるようにするもの。「新技術を開発したことで印刷物に近い感覚で電子書籍が読める」(古川亨マイクロソフト副社長)とともに、すでに17万人の会員をもち、インターネット書店の売上高が1カ月2億円に上る紀伊国屋書店が手を組んで新市場の開拓を目指すことになった。

  マイクロソフトはセキュリティーレベルの高いDigital Asset Serverを紀伊国屋書店の新しいインターネット書籍サイト“BookWeb”に組み込む。これによって電子書籍をダウンロードする消費者は、オンラインで安全に購入することが出来る。

  また、読むためには新開発のClearTypeフォントを使ったMicrosoft Readerを利用する。適度な行間や文字間隔をもつほか、難しい単語や言葉では端末側の操作ひとつで、瞬時に意味が分かるといった、ITならではの工夫も盛り込んでいる。

  両社は2001年半ばに国内での事業化にこぎつけたい考え。「店頭で売れる本とネットで売れる本は基本的に同じ。ネットと書店との相乗効果が図れれば」(高井省吉紀伊国屋副社長)として、長い視野に立った事業展開を構想している。

eBookを発表する古川亨マイクロソフト副社長(中央左)と高井省吉紀伊国屋書店副社長(中央右)

■URL
・紀伊国屋書店
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
・マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/

(塩谷麻樹)
2000/11/01 18:48
3/30(金)
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