共立印刷（7914）は、KDDI（9433）の協力で6Mbpsの高速デジタル回線ネットワーク「p-ASP」を自社内に構築した。27日から稼動した埼玉・本庄新工場の完成に合わせたもので、印刷業界で高速通信回線をフル活用し印刷工場やクライアントも含めてのネットワーク網を作るのは初めてという。

　 p-ASPは、このためにKDDIが関越自動車道本庄インターチェンジに開設した光ファイバーアクセスサービスの相互接続ポイントをブリッジに、共立印刷の同工場ととKDDI大手町ビル間をつないだ。さらに、東京都板橋区の共立印刷本社とKDDI大手町ビルは、加入者無線アクセスシステムで結んだ。KKDI大手町ビルをハブにして共立印刷の本社・工場と全国のクライアントや協力企業との連携を可能にした。

　 すべて6Mbpsで処理でき、年内にはインターネットによるデータ通信、2Mbpsの双方向衛星通信サービスも実現する。共立印刷によると、今回のネットワーク構築を核としたインフラ整備によって、CTP（コンピューター・ツー・プレート）稼働率を最大300％に向上できるほか、配送コスト40％減、印刷工程時間25％短縮―などを実現するという。